5月9日にサンレモで開幕するジロ・デ・イタリアに向けて、優勝候補であるアルベルト・コンタドール(スペイン)擁するティンコフ・サクソと、リッチー・ポート(オーストラリア)擁するチームスカイがメンバーを発表した。



アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Tim de Waele「チームの目標はアルベルト(コンタドール)の総合成績。平坦ステージではボアーロ、トザット、ユールイェンセンが、中級山岳ステージではパウリーニョとロフニーが重要な役割を担い、キャプテンのロジャースとクロイツィゲル、バッソの3人が難関山岳でアルベルトをサポートする。アルベルトを支える強力な布陣が揃った」と語るのはティンコフ・サクソのステフェン・デヨンフ監督だ。

リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ) photo:Cor Vosダブルツール(ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランス連勝)を狙うコンタドールを含め、ティンコフ・サクソのメンバーの多くはテイデ島での高地トレーニングキャンプを終えてサンレモに乗り込む。スプリンターを含まない100%コンタドールのためのメンバーを揃えている。

2006年と2010年大会の優勝者バッソは「これまでチームリーダーとして総合優勝を狙っていたこれまでとは異なり、今年はアルベルトのサポートに全力を尽くす。アルベルトの調子はとても良く、トレーニングキャンプも極めて有益だった。世界最高峰の選手がリーダーを担うという事実がチームにモチベーションを与えている」とコメントしている。

コンタドール最大のライバルと目されるのが、2015年パリ〜ニース、ボルタ・ア・カタルーニャ、ジロ・デル・トレンティーノで総合優勝したリッチー・ポート(オーストラリア)だ。「ジロ・デ・イタリアは今シーズン最大の目標であり、冬場から準備を重ねてきた。挑戦に向けて体調もコンディションも万全だ。グランツールでは予測不能な要素も多く、厳しい戦いが予想されるけど、チームとして準備は整っている」と、チームスカイのエースを担うポート。

「リッチーは使命感をもって良い状態に仕上げてきた」と語るのはチームスカイのデイブ・ブレイルスフォード代表。「病気で低迷した2014年シーズンを経て、リッチーは準備に多くの変更を加え、新たなトレーニングを取り入れた。今シーズンすでにその結果が出ており、ジロのチャレンジに向けて自信を得ている」。

アイゼルやプッチォが平坦ステージで目を見張り、エナオゴメスやケーニッヒ、キリエンカ、ニエベ、シウトソウが山岳ステージでポートを支える。集団スプリントになればヴィヴィアーニが勝負に絡んでくるだろう。



ジロ・デ・イタリア2015出場メンバー

ティンコフ・サクソ
アルベルト・コンタドール(スペイン)
ロマン・クロイツィゲル(チェコ)
マイケル・ロジャース(オーストラリア)
イヴァン・バッソ(イタリア)
セルジオ・パウリーニョ(ポルトガル)
マヌエーレ・ボアーロ(イタリア)
マッテーオ・トザット(イタリア)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
イワン・ロフニー(ロシア)

チームスカイ
リッチー・ポート(オーストラリア)
ベルンハルト・アイゼル(オーストリア)
セバスティアン・エナオゴメス(コロンビア)
ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)
レオポルド・ケーニッヒ(チェコ)
ミケル・ニエベ(スペイン)
サルヴァトーレ・プッチォ(イタリア)
カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ)
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)



text:Kei Tsuji