バイクやシューズ同様に高い評価を集めるスペシャライズドのタイヤ。そのロードレーシング向けハイエンドクリンチャー「S-WORKS TURBO」がモデルチェンジ。余すこと無くラバーを染み込ませたという新ケーシングなどの改良により、更に速く、軽く、しなやかに進化を遂げている。



スペシャライズド New S-WORKS TURBOクリンチャースペシャライズド New S-WORKS TURBOクリンチャー (c)スペシャライズド・ジャパン独自開発のGriptonコンパウンドにより圧倒的なグリップと優れた転がり性能を両立させた「S-WORKS TURBO」クリンチャー。アルカンシェルを纏い登場した新型は全体にアップデートを施し、転がり抵抗、グリップ、耐パンク性能等などレーシングタイヤに求められるあらゆる性能の更なる向上を図っている。

コンパウンドに匹敵する大きな変更点であるケーシングは繊維密度を120TPIとし、全体に余すこと無くラバーを染みこませるという新設計を採用。耐久性がをより向上させつつも、路面の凹凸により繊細に順応する程のしなやかさを実現しているという。

コンパウンドにはコットンケーシングを取り入れた「S-WORKS TURBO COTTON」と同様に「DUAL-COMPOUND GRIPTON」を採用。サイドとセンターでラバー素材の配合比率を変え、サイドは独自のヤスリ目、センターはスリックと更にトレッドパターンを分けることで、コーナリンググリップと転がり性能を同時に高めることに成功した。

結果、24Cモデルの転がり性能試験(時速30km/hで荷重は50kg)におけるエネルギー損失は、もっとも優秀な他社製品から更に2Wも低い13.8W(約10%減)をマークするに至った。

また、高い対パンク性能を持ちながらタイヤの変形を阻害しにくい「BLACK BELT」と呼ばれる耐パンクベルトにもアップデートが施され、新ケーシングとあわせて従来モデルよりも耐突き刺し性能が30%向上。また耐カット性能についても、従来モデルより優れた数値を記録している。

独自開発のGripton(グリプトン)コンパウンド独自開発のGripton(グリプトン)コンパウンド (c)スペシャライズド・ジャパンロゴ部分にはアルカンシェルがあしらわれているロゴ部分にはアルカンシェルがあしらわれている (c)スペシャライズド・ジャパン


新型「S-WORKS TURBO」は昨シーズン途中よりプロに供給され、ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)のツール・ド・フランス総合優勝とミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)による世界選手権制覇を筆頭に数々のレースで勝利に貢献。ブエルタ・ア・エスパーニャ、パリ~ルーベ、ストラーデ・ビアンケ、アムステル・ゴールドレースなどで、その優れた性能を示している(チューブラーモデルを含む)。

サイズは従来モデルと同じく700×24Cと700×26Cの2種類がラインアップされる。重量はそれぞれ210gと220g。推奨空気圧はサイズに関わらず100~125psiとなっている。価格は7,200円/1本(税込)だ。

新型S-WORKS TURBOタイヤを使用するミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)新型S-WORKS TURBOタイヤを使用するミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ) photo:Kei Tsuji


スペシャライズド New S-WORKS TURBOクリンチャー
サイズ:700×24C、700×26C
推奨空気圧:100~125psi
重 量:210g(700×24C)、220g(700×26C)
価 格:7,200円(税込)