2014年のツール覇者ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)らアスタナをサポートするフランスの老舗カーボンホイールブランド、コリマ。刷新された2015ラインアップより、前後セットで1,037gという超軽量フルカーボンモデル「24mm MCC"S+"」をピックアップして紹介しよう。



コリマ 24mm MCC S+コリマ 24mm MCC S+ photo:So.Isobe
偏心を防ぐため、リムには予めスピードセンサー用マグネットが内蔵されている偏心を防ぐため、リムには予めスピードセンサー用マグネットが内蔵されている カムテール断面の幅広リムによってローハイトモデルながら空気抵抗を最小限に抑えているカムテール断面の幅広リムによってローハイトモデルながら空気抵抗を最小限に抑えている


ヘリコプターのパーツメーカーをバックグラウンドに持ち、かつてはカンパニョーロにリムを供給するなどカーボンホイールの権威として名高いコリマ。そんな同社が持つテクノロジーの粋を結集して開発されたのが、カーボンスポークを採用するハイエンドモデル「MCC」シリーズである。

2010年に登場して以来、ここ一番というビッグレースでプロが使用し、ロンドンオリンピックではアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン)の金メダル貢献に獲得。そして2015モデルではラインアップが拡充され、32mmの追加によって従来2種類であったリムハイトが3種類に。同時にハブとスポークにアップデートが施されている。

フロントのみエアロスポークを採用。リアは剛性確保のために丸断面のままとしたフロントのみエアロスポークを採用。リアは剛性確保のために丸断面のままとした UDカーボン製となったフロントハブ。艶めかしい仕上がりだUDカーボン製となったフロントハブ。艶めかしい仕上がりだ

UDカーボンを一部に採用する新型軽量QRレバーUDカーボンを一部に採用する新型軽量QRレバー 30Tフリ―ホイールラチェットリングやチタン/アルミ製のオーバーサイズシャフトによって強化したリアハブ30Tフリ―ホイールラチェットリングやチタン/アルミ製のオーバーサイズシャフトによって強化したリアハブ


この内、今回紹介するのが最もリムハイトが低く、コリマの全ラインアップの中で最も軽量な「24mm MCC"S+"」。同じく24mmハイトの「Winium PLUS MCC」の後継モデルにあたり、フロントが432g、リアが605g、前後セットで1,037g(実測)をマークしている。

MCCシリーズ最大の特長であるカーボンスポークはフロントのみをエアロ形状へと変更。トレンドのワイドなリム形状や、前後共に12本という極限まで減らされたスポーク数とあわせて、空気抵抗を最小限におさえている。リアスポークは丸断面のままとし、駆動側と同じく非駆動側もハブの接線方向にスポークが伸びる独自のスポーキングを採用することで剛性を確保。ホイール全体の軽さを引き立たせている。

前後とも12本というスポーク数に由来する見た目のインパクトは圧倒的前後とも12本というスポーク数に由来する見た目のインパクトは圧倒的 photo:Yuya.Yamamoto
登り性能はもちろんのこと、ブレーキング性能や剛性にも優れている登り性能はもちろんのこと、ブレーキング性能や剛性にも優れている そしてハブは前後とも新型となり、素材は3KカーボンからUDカーボンへと変更。またリアは反応速度を高める30Tフリ―ホイールラチェットリングや、チタンとアルミを適材適所で組み合わせた直径17mmオーバーサイズシャフトによって強化。フリーボディは工具なしで簡単に着脱可能になり、メンテナンス性が向上している。

3Kカーボン製リムはエアロダイナミクスと横剛性に優れるカムテール断面を採用し、幅は従来モデルと同じく近年主流の幅広タイヤの相性の良い22.6mm。また、内部には発泡フォームを充填することで耐久性を向上させ、予めスピードセンサー用マグネットを埋め込むことで偏心を防止した。

フリーボディはシマノ9/10/11s対応とンパニョーロ9/10/11s対応の2種類をラインアップ。ハブと同じUDカーボン製レバーにチタンシャフトを組み合わせた軽量QRレバー、リムへのダメージが少ないオリジナルのコルク製ブレーキシュー、ステッカーが付属する。取り扱いはトライスポーツ。





コリマ 24mm MCC"S+"
ホイールサイズ:700C
リム形式:チューブラー
リムハイト:24mm
リム幅:22.6mm
スポーク:12H(フロント)、12H(リア)
ハ ブ:MCC"S+"ハブ(フロント)、"S+"ハブ(リア)
実測重量:432g(フロント)、605g(リア)
対応カセット:シマノ9/10/11s、カンパニョーロ9/10/11s
付属品:ステッカー、ブレーキシュー
税抜価格:205,000円(フロント)、237,000円(リア)


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