ロンド・ファン・フラーンデレンで優勝を飾り、スプリンターからクラシックレーサーに進化を遂げたアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)が、所属するロシアのカチューシャと契約を更新した。年俸は約3億円前後とみられている。



ロンド・ファン・フラーンデレンを制したアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)ロンド・ファン・フラーンデレンを制したアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) photo:Tim de Waele


年俸約3億円で2年契約を結んだアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)年俸約3億円で2年契約を結んだアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) photo:Makoto Ayano「この数カ月間のチームの活躍は本当に信じられないものだった。チームメイトはいつも信頼して全力でサポートしてくれたし、自分も彼らを信頼していた。実はスプリンタートレインから発射されるのは今年が初めてなんだ。新たに選手(リードアウト要員)を加入させたことはチームにとって正しい判断だった。契約は今シーズン限りだったものの、チームに残りたいという思いが強かった。だから契約延長にサインするまでに長い時間はかからなかった」。クリストフはカチューシャの公式リリースの中でそう語っている。

2014年ミラノ〜サンレモ優勝とツール・ド・フランスでのステージ2勝で開花したクリストフは、2015年のクラシックレースで飛ぶ鳥を落とす勢いを見せる。ロンド・ファン・フラーンデレンに続いてデパンヌ3日間レースでステージ3勝&総合優勝。さらにシュヘルデプライスで優勝し、パリ〜ルーベでは10位だった。今シーズンの勝利数は世界トップの11勝であり、早くも昨シーズンの14勝に並ぶ勢いだ。

契約の詳細は明らかにされていないが、ノルウェーのヴェルデンス・ガング紙によるとクリストフは3500〜4000万クローネ(5億3500万〜6億1200万円)で2年契約を結んだと報じている。

「アレクサンダーはチームのオファーに満足しているようだ。満足しているのは我々も同じ。この数年にわたって彼と強い関係を築き上げてきた。そして彼にはまだ伸びしろがあり、将来どこまで彼が進化を遂げるのか楽しみだ」と語るのはヴィアチェスラフ・エキモフGM。「アレクサンダーが最初の契約更新選手であり、これからも交渉は続く。チームの発展を形作る重要な時期だ」とも語っており、チーム残留を希望しているヘント〜ウェヴェルヘム覇者ルーカ・パオリーニ(イタリア)も契約更新間近と見られる。

クラシックシーズンを終えたクリストフは、ツール・ド・フランスに向けて一旦休止。レース再開は5月1日のエッシュボルン・フランクフルトの予定だ。

text:Kei Tsuji