ツール・ド・台湾の最終ステージ開催から数時間後、イタリアではセッティマーナ・コッピ・エ・バルタリが開幕。午前中のロードレースをマヌエル・ベレッティが制し、午後のチームTTでCCCスプランディ・ポルコウィチェが最速タイム。43歳ダヴィデ・レベリンが首位発進している。



紹介を受けるNIPPOヴィーニファンティーニ。左から2人目が石橋学紹介を受けるNIPPOヴィーニファンティーニ。左から2人目が石橋学 photo:CorVos正式名称セッティマーナ・インテルナツィオナーレ・コッピ・エ・バルタリ(UCI2.1)は、イタリア中部のエミリア・ロマーニャ州を舞台にした4日間のステージレース。レース名は同国の英雄ファウスト・コッピとジーノ・バルタリの名前に由来するが、1984年に第1回大会が開催されるなど比較的歴史は浅い。

ステージ1a マヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)が大集団スプリントを制すステージ1a マヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)が大集団スプリントを制す photo:CorVos今年は唯一のワールドチームであるスカイを筆頭に、ダミアーノ・クネゴ(イタリア)をエースに据えるNIPPOヴィーニファンティーニなど25チームが参加。日本からはNIPPOヴィーニファンティーニの石橋学とアモーレ・エ・ヴィータの菱沼由季典が出場中だ。

何度かの中断や大会期間縮小を経て、今年で開催30回目。初日はチェゼーナにほど近いガッテオを舞台にしたセミタッパ(ハーフステージ)が2つ(1aステージ+1bステージ)が開催され、午前中の第1aステージは途中に峠を2つ含む99.5kmで争われた。

序盤からマティアス・クリセク(オーストリア)ら5人が5分差をつけて逃げたものの、セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア)やベン・スウィフト(イギリス)らチームスカイ勢の集団コントロールによって引き戻される。

最後はグレガ・ボーレ(スロベニア)を載せたCCCスプランディ・ポルコウィチェ列車が主導権を握ったが、後方から発射されたマヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)が先着。今期3勝目と好調の29歳が2011年に続く大会2度目のステージ優勝を挙げた。



ステージ1b トップタイムをマークしたCCCスプランディ・ポルコウィチェステージ1b トップタイムをマークしたCCCスプランディ・ポルコウィチェ photo:CorVos
ステージ1b 1秒差で2位に甘んじたチームスカイステージ1b 1秒差で2位に甘んじたチームスカイ photo:CorVosステージ1b ステージ3位と好走したMTNキュベカステージ1b ステージ3位と好走したMTNキュベカ photo:CorVos



ステージ1b トップタイムをマークしたCCCスプランディ・ポルコウィチェステージ1b トップタイムをマークしたCCCスプランディ・ポルコウィチェ photo:www.gsemilia.itリーダージャージを獲得したダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)リーダージャージを獲得したダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) photo:www.gsemilia.it午後に開催された1bステージは、各チーム(8人)を2組ずつに分けた4人1組で競う特殊なチームタイムトライアル。コーナーの多いガッテオの市街地を内陸に向かう13.3kmのコースが用意された。

このコースを最速で駆け抜けたのは、午前中の1aステージでゴール前を支配したCCCスプランディ・ポルコウィチェA(レベリン、キエンディス、マリチャ、クレーク)だった。スウィフト、ダイグナン、シウトソウ、ボスウェルのメンバー構成を組んだチームスカイAを僅か1秒差で破り、最初にゴールへと飛び込んだ43歳のダヴィデ・レベリン(イタリア)が総合首位に躍進した。

「TTの間はずっと良いリズムを掴んでいたし、とても速いペースを刻めていた。」とは総合リーダーとしてオレンジ軍団を率いるレベリン。

「リーダージャージを手中にしたが、これをキープするために全力を尽くす。明日、あさってと厳しいステージが続くが、自分のコンディションは良い。チームも強力で、首位をキープすることは不可能ではない。」と自信をコメントした。


セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2015ステージ1a結果
1位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)
2位 グレガ・ボーレ(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
3位 パトリック・クラウセン(デンマーク、トレフォール・ブルーウォーター)
4位 クラフ・アンデルセン(デンマーク、トレフォール・ブルーウォーター)
5位 ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)
6位 エドウィン・アヴィラ(コロンビア、コロンビア)
7位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、サウスイースト)
8位 ダヴィデ・ヴィガノ(イタリア、イデア2010ASD)
9位 ダニエーレ・コッリ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
10位 シモーネ・ポンツィ(イタリア、サウスイースト)
149位 菱沼由季典(アモーレ・エ・ヴィータ)
150位 石橋学(NIPPOヴィーニファンティーニ)
2h20'13"









+4'44"




セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2015ステージ1b結果
1位 CCCスプランディ・ポルコウィチェ(レベリン、キエンディス、マリチャ、クレーク)
2位 チームスカイ(スウィフト、ダイグナン、シウトソウ、ボスウェル)
3位 MTNキュベカ(メインテス、ジャンセヴァンレンスバーグ、クミングス、ベンター)
4位 アンドローニ・ジョカトリ(ペッリゾッティ、ツヴェコフ、フラッポルティ、ストルトーニ)
5位 コロンビア(ドゥアルテ、ラミレス、アヴィラ、クィンテッロ)
14'49"
+01"
+04"
+08"
+09"




個人総合成績
1位 ダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
2位 トマス・キエンディス(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
3位 ヤロスラフ・マリチャ(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
4位 アドリアン・クレーク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
5位 ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)
6位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、チームスカイ)
7位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)
8位 ルイス・メインテス(南アフリカ、MTNキュベカ)
9位 ジャック・ジャンセヴァンレンスバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ)
10位 スティーブ・クミングス(イギリス、MTNキュベカ)
2h35'02"



+01"


+04"




text:So.Isobe
photo:CorVos


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