5日間のツアー・オブ・台湾も最終日。通例とおり最後は集団スプリントに持ち込まれ、RTSサンティックのティノ・トーメルがワウテル・ウィッパートを破って勝利。集団内でゴールした土井雪広は総合6位でレースを終えている。



台湾南部の大鵬灣を目指すツール・ド・台湾最終ステージ台湾南部の大鵬灣を目指すツール・ド・台湾最終ステージ photo:tourdetw


集団から抜け出すオスカル・プジョル(スペイン、チーム右京)集団から抜け出すオスカル・プジョル(スペイン、チーム右京) photo:tourdetw逃げグループに加わる中島康晴(日本ナショナルチーム)逃げグループに加わる中島康晴(日本ナショナルチーム) photo:tourdetwアタック合戦に加わる阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)アタック合戦に加わる阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) photo:tourdetw5日間に渡って開催されたツール・ド・台湾(UC2.1)もクイーンステージを終えて最終日。台北を初日に旅立ったプロトンは台湾南部、高雄にほど近い大鵬灣へとゴールする177kmの舞台へと繰り出した。コースは序盤に標高271mの2級山岳こそあれど、コース後半は緩やかに標高を下げるスプリンター向けのレイアウトだ。

0km地点から逃げを狙うべくアタックが掛かり続けたが、多くのチームが動いたために20kmを経てもプロトンは落ち着かない。結果を残したい宇都宮ブリッツェンからは阿部嵩之が逃げに乗るも引き戻され、最終的に6名の逃げが決まったのはスタートからおよそ80kmを経てからだった。

しかし総合首位のミルサマ・ポルセイエディゴラコール(イラン)を抱えるタブリーズ・ペトロケミカル、今大会3勝目を目指すワウテル・ウィッパート(オランダ)を連れたドラパックプロサイクリングが集団を牽引し、最大で1分半差をつけた逃げグループは残り5kmで全員吸収。各チームがスプリントに向けて緊張感を高めていく。

アメリカチャンピオンのエリック・マルコット(スマートストップ)の牽きから、残り200mでイオアニス・タモウリディス(ギリシャ、シナジー・バク)がスプリントを開始したが、チームメイトに連れられたティノ・トーメル(ドイツ、RTSサンティック)が先頭に。追い上げたウィッパートも届かず、26歳のトーメルが金星を挙げた。スプリントに絡んだ窪木一茂(チーム右京)は12位、中島康晴(日本ナショナルチーム)は13位、鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)は16位だった。

集団前方で展開する内間康平(日本ナショナルチーム)集団前方で展開する内間康平(日本ナショナルチーム) photo:tourdetwそれらスプリンターに続いてポルセイエディゴラコールも危なげなく集団内でフィニッシュし、昨年のツアー・オブ・ジャパンに続く総合優勝を達成。2位にホセイン・アスカリ、3位にエマミ・ラヒーム(共にピシュガマン・ジャイアント)が続き、イラン勢が1〜3フィニッシュとその強さを誇示する結果となった。

また土井雪広(チーム右京)も集団ゴールを果たし、個人総合成績を6位で終えUCIポイントを獲得。「個人総合タイムで3人が同タイムという状況の中、スプリントポイントとる自信も無いことはなかったけど、相手の動きを見ながらどんな状況になっても常に冷静に、余裕を持って対処し、チームメイト全員が機能した最高の状況で本日のゴールを迎えました。ツアーオブジャパンや、今後やってくるレースに向け、チームとしてよりよい遠征になったこと満足です。また、チームだけで無く、日本の選手として、日本のためにポイントを少しでも獲得できたこともほっとしています。」とブログにコメントしている。



ティノ・トーメル(ドイツ、RTSサンティック)がワウテル・ウィッパート(オランダ、ドラパックプロサイクリング)を下して勝利ティノ・トーメル(ドイツ、RTSサンティック)がワウテル・ウィッパート(オランダ、ドラパックプロサイクリング)を下して勝利 photo:tourdetw
総合優勝に輝いたミルサマ・ポルセイエディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)総合優勝に輝いたミルサマ・ポルセイエディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル) photo:tourdetw
ステージ優勝を挙げたティノ・トーメル(ドイツ、RTSサンティック)ステージ優勝を挙げたティノ・トーメル(ドイツ、RTSサンティック) photo:tourdetwポイント賞のパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、アヴァンティレーシング)ポイント賞のパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、アヴァンティレーシング) photo:tourdetw



ツール・ド・台湾2015第5ステージ結果
1位 ティノ・トーメル(ドイツ、RTSサンティック)
2位 ワウテル・ウィッパート(オランダ、ドラパックプロサイクリング)
3位 イオアニス・タモウリディス(ギリシャ、シナジー・バク)
4位 ウー・ポーフアン(台湾、台湾ナショナルチーム)
5位 イノ・イレシック(スロベニア、ヴォラールベルク)
6位 パトリック・べヴィン(オーストラリア、アヴァンティレーシング)
7位 ジャン・スンジェ(台湾、RTSサンティック)
8位 パク・ウーコン(台湾、台湾ナショナルチーム)
9位 エフゲニー・ジディッチ(カザフスタン、ヴィノフォーエバー)
10位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンブルク)
4h00'47"











個人総合成績
1位 ミルサマ・ポルセイエディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)
2位 ホセイン・アスカリ(イラン、ピシュガマン・ヤズド)
3位 エマミ・ラヒーム(イラン、ピシュガマン・ヤズド)
4位 パトリック・べヴィン(オーストラリア、アヴァンティレーシング)
5位 ヴィクトール・デラパルテ(スペイン、ヴォラールベルク)
6位 土井雪広(チーム右京)
7位 ヤスパー・オケローン(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク)
8位 トラヴィス・メイヤー(オーストラリア、ドラパックプロサイクリング)
9位 チョ・ミンヒョン(韓国、韓国ナショナルチーム)
10位 ロブ・ブリットン(カナダ、スマートストップ)
14h10'34"
+30"
+46"
+1'50"
+2'34'
+2'36"


+2'48"
+2'51"


ポイント賞
パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、アヴァンティレーシング)

山岳賞
ミルサマ・ポルセイエディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)

チーム総合成績
ピシュガマン・ヤズド

text:So.Isobe
photo:tourdetw
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