ベルギーのフランドル地方でセミクラシックレース「ノケレ・コールス」が開催され、石畳の登りスプリントでクリス・ボックマンスが勝利した。終盤に牽引役を担った別府史之は48位でフィニッシュしている。



ヘント近郊に設定された周回コースを走る選手たちヘント近郊に設定された周回コースを走る選手たち photo:CorVosトレックファクトリーレーシングらが中心となってレース終盤を進めていくトレックファクトリーレーシングらが中心となってレース終盤を進めていく photo:CorVos今年で開催70回目と歴史あるノケレ・コールス(UCI1.1)は、ベルギー・フランドル地方のヘント近郊で行なわれるセミクラシック。コース全長は197.7kmで、後半にかけて「ノケレベルグ」を起点にした14.8kmの周回コースを8周する。ロンド・ファン・フラーンデレンにも登場する石畳の「ノケレベルグ(平均5.7%/長さ350m)」を駆け上がってフィニッシュするレイアウトは長年変わらず、スプリンターにもチャンスがあるセミクラシックとして定着しているレースだ。

今年のレースには6つのワールドツアーチーム(ロット・ソウダル、エティックス、FDJ、ロットNLユンボ、BMC、トレック)を含む25チームが参加し、日本からは別府史之(トレックファクトリーレーシング)がダニー・ファンポッペル(オランダ)のアシスト役を担い参加した。

この日は序盤からダヴィ・ブシェー(フランス、FDJ)を含む5名が逃げたものの、強く風が吹きつけるコンディションで失速し、ゴールまで50kmを残して吸収。次いで逃げ切りを狙うカウンターアタック合戦から飛び出したディラン・テウンス(ベルギー、BMCレーシング)ら4名も集団に引き戻され、勝負は大集団スプリントと持ち込まれた。



ノケレベルク上でのスプリント。クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)が伸びるノケレベルク上でのスプリント。クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)が伸びる photo:CorVos


後続を2車身以上突き放してゴールするクリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)後続を2車身以上突き放してゴールするクリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル) photo:CorVos今シーズン3勝目を飾ったクリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)今シーズン3勝目を飾ったクリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル) photo:CorVos結果を大きく左右するノケレベルグ突入時の番手争いを有利に進めたのは、ロット・ソウダルと、別府も牽引役を担ったトレックファクトリーレーシング。混戦模様からクリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)がいち早くスプリントを開始すると、「スプリント開始が遅く、石畳でスピードを乗せることができなかった」というファンポッペルは失速。ジャスティン・ジュール(フランス、ヴェランクラシック・イコイ)らを2車身以上突き放したボックマンスが勝利した。

「ワールドツアーチームとしてレースをコントロールし、勝利を狙うつもりだった。」と語るボックマンスはル・サミンに続く今期3勝目。チームとしてはケニー・デハース(ベルギー)の勝利に続く大会2連覇だ。

ボックマンスは「ティエシー(ベノート)とケニー(デハース)が完璧なリードアウトを行ってくれてシーズン3勝目を掴むことができた。この勝利で日曜日のプリマヴェッラに向けて集中できるし、もし勝てずとも、今日と同じレベルで走れれば満足できるはず」とミラノ〜サンレモへの意欲を高める。

また、別府史之はトップとタイム差無しの48位でフィニッシュ。次なるレースは3月23日〜29日にスペインで開催されるボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ(UCIワールドツアー)の予定だ。



ノケレ・コールス2015結果
1位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)           4h26'50"
2位 ジャスティン・ジュール(フランス、ヴェランクラシック・イコイ)
3位 スコット・スウェイツ(イギリス、ボーラ・アルゴン18)
4位 フィル・バウハウス(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)
5位 バティスト・プランカート(ベルギー、ルーベ・リールメトロポール)
6位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)
7位 バリー・マルクス(オランダ、ロットNLユンボ)
8位 ロイ・ヤン(ベルギー、ワンティ)
9位 レムコ・テブラーク(オランダ、TKHコンチネンタル)
10位 ニコラス・マース(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
48位 別府史之(トレックファクトリーレーシング)

text:so.Isobe
photo:CorVos

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