ベルギーで西フランドル3日間レース(UCI2.1)が開催され、ステージ1勝を挙げたエティックス・クイックステップ所属の23歳イヴ・ランパートが総合優勝。日本からは別府史之、山本元喜、黒枝士揮が出場した。



プロローグ トップタイムをマークしたアントン・ヴォロブネフ(ロシア、カチューシャ)プロローグ トップタイムをマークしたアントン・ヴォロブネフ(ロシア、カチューシャ) photo:CorVos第2ステージ スプリントを制したダニー・ヴァンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)第2ステージ スプリントを制したダニー・ヴァンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング) photo:CorVos3月6日から8日にかけて開催された西フランドル3日間レース(Driedaagse van West-Vlaanderen)は、その名の通りベルギー・フランドル地方西部で開催される3日間のステージレースで、今年で69回目を迎える歴史深いもの。当地方のクラシックレースでお馴染みの石畳や急坂、そして横風が選手たちを待ち構え、ここ5年間はクイックステップが2回の総合優勝を果たしている。

総合優勝を果たしたイヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)総合優勝を果たしたイヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ) photo:CorVos2015年大会には昨年の覇者であるヘルト・ジョイアー擁するコフィディスをはじめ、8のワールドチーム(BMC、エティックス、FDJ、ロット・ソウダル、カチューシャ、ロットNLユンボ、トレック、AG2R)を含む計24チームが参加した。

北海に面し、今年のスーパープレスティージュ最終戦を開催したミッデルケルケで開催されたプロローグでは、24歳のアントン・ヴォロブネフ(ロシア、カチューシャ)が、2011年総合優勝、2012年2位という実績を持つジェシー・サージェント(オーストラリア、トレックファクトリーレーシング)を4秒上回って優勝。7kmのコースを平均時速52.830kmで駆け抜け、総合首位でレースが動き出す。

ブルッへからハレルベークまでの174.1kmで争われた第1ステージは、コース途中に有名な石畳の激坂「オウデ・クワレモント」を含むスプリントステージ。しかしゴール手前40km地点から先行した5名のエスケープグループが逃げ切り、イヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)が先着。ボーナスタイムを得て首位に浮上した。

モンテベルグやケンメルベルグが登場した最終ステージでは24名の逃げが形成されたものの、50名の集団によるスプリントに持ち込まれ、ダニー・ヴァンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)が優勝。リーダージャージのランパートは危なげなく集団内でゴールし、2位ヴォロブネフに対して8秒差を守り切って総合優勝を飾った。

「自分にとっては初のステージレースでの勝利で、とても嬉しく感じている。」と言うのはランパート。「危なげない勝利に見えるけれど、自転車競技はいつ何が起きるか分からないスポーツだ。だからチーム無くしては走れないし、エティックス・クイックステップのメンバーは全力を尽くして僕を守ってくれた。だからこれは個人の勝利というよりかはチームの勝利だ」とコメントした。

またチームのアシスト役を務めた別府史之(トレックファクトリーレーシング)は総合89位で3日間のレースを完走。NIPPOヴィーニファンティーニの山本元喜と黒枝士揮は共に最終日にレースを降りている。



3月6日 プロローグ(ミッデルケルケ、7km)
1位 アントン・ヴォロブネフ(ロシア、カチューシャ)
2位 ジェシー・サージェント(オーストラリア、トレックファクトリーレーシング)
3位 ヤン・バルタ(チェコ、ボーラ・アルゴン18)
4位 イヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
5位 マルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)
7'57"
+04"
+05"
+08"
+09"




3月7日 第1ステージ(ブルッへ〜ハレルベーク、174.1km)
1位 イヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
2位 トッシュ・ファンデルサンド(ベルギー、ロット・ソウダル)
3位 サンデル・コルデール(ベルギー、ファーストフードサービス)
4位 アレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール)
5位 ミルコ・セルヴァッジ(イタリア、ワンティ)
3h54'52"








3月8日 第2ステージ(ニーウポールト〜イフテヘム、184.5km)
1位 ダニー・ヴァンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)
2位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
3位 ミカエル・ヴァンスタイェン(ベルギー、コフィディス)
4位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)
5位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
4h21"52"








個人総合成績
1位 イヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
2位 アントン・ヴォロブネフ(ロシア、カチューシャ)
3位 ジェシー・サージェント(オーストラリア、トレックファクトリーレーシング)
4位 ヤン・バルタ(チェコ、ボーラ・アルゴン18)
5位 アレクシ・グジャール(フランス、AG2Rラモンディアール)
8h24'37"
+08"
+12"

+14"


ポイント賞
イヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)

山岳賞
ティム・ケルコフ(オランダ、ルームポット)

新人賞
イヴ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)

チーム総合成績
エティックス・クイックステップ

text:So.Isobe
photo:CorVos
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