3日目となるツアー・オブ・カタールは、フルフラットの10.9kmをノーマルバイクで走り抜ける個人タイムトライアル。ディフェンディングチャンピオンであるニキ・テルプストラがカンチェラーラを下しステージ優勝。総合リーダーの座についた。
アップに余念がないカチューシャの選手 photo:A.S.O.
チームメートと談笑するマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ランプレ・メリダ) photo:A.S.O.
ステージ優勝を果たしたニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ) photo:A.S.O.
ステージ3コースマップ photo:A.S.O.
アルカンシエルを身にまとうブラッドレー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ) photo:A.S.O.
11秒差の2位となったファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング) photo:A.S.O.
最終走者のアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)は44秒差の26位に終わった photo:A.S.O.ツアー・オブ・カタール唯一の個人タイムトライアルである第3ステージ。総合成績に大きく影響するだろう重要なステージの舞台となるのは、モトGPの会場の一つであるロサイル・インターナショナル・サーキットの周りに設定された10.9kmのフラットコースだ。
昨日に引き続き、このステージも風が猛威をふるっていた。同じコースで争われた昨年の優勝タイムが13分28秒であるのに対し、今年の優勝者ニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)のタイムが14分3秒ということからも、強風の影響が見て取れる。
そんなハードコンディションの中、まず14分33秒という好タイムをマークしたのはラース・ボーム(オランダ、アスタナ)。続いて、昨年の冬にアワーレコードを更新した(3日前にローハン・デニスに更新されてしまったが)マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)がボームのタイムを12秒更新する。
そして世界TTチャンピオンのブラッドレー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ)が出走。中間計測地点で最速タイムをたたき出し14分12秒でフィニッシュ。
しかし、ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)がアルカンシエルを1秒上回り、暫定トップに立ち、ステージ優勝に王手をかけた。
勝負あったかに思われたが、さらにその上をいったのが前年度覇者のテルプストラ。14分3秒という圧倒的なタイムを叩き出し、総合リーダーのアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)に対して44秒差をつけ、ステージ優勝と総合リーダージャージを勝ち取った。
「この勝利はちょっとした驚きだよ。」完璧な勝利を収めたテルプストラは語る。「僕は総合順位を少しでも上げようと思って、タイムトライアルに臨んだんだ。それがまさかステージ優勝できるなんて。向かい風になった後のことを考えて、序盤は抑え目に入った。折り返してからは全力だよ。スポーツディレクターがもっと速く!ってプッシュするからね。
カンチェラーラやウィギンスみたいな強豪タイムトライアルスペシャリストに勝てたのは、本当にうれしい。今の目標はこのリーダージャージを守りきること。このレースではすこしでも風の動きを読み間違えたら、すぐに第2集団に落ちてしまうからね。」
TTステージを終え、後半戦に入ったカタール。テルプストラの2連覇はなるのか、エティックス・クイックステップを中心とした戦いはさらに激しさを増しそうだ。
選手コメントはエティックス・クイックステップ公式サイトより。
圧倒的なタイムでステージ優勝を果たしたテルプストラ photo:A.S.O.
ツアー・オブ・カタール2015第3ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
新人賞
ルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)
text:Naoki.YASUOKA
photo:A.S.O







昨日に引き続き、このステージも風が猛威をふるっていた。同じコースで争われた昨年の優勝タイムが13分28秒であるのに対し、今年の優勝者ニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)のタイムが14分3秒ということからも、強風の影響が見て取れる。
そんなハードコンディションの中、まず14分33秒という好タイムをマークしたのはラース・ボーム(オランダ、アスタナ)。続いて、昨年の冬にアワーレコードを更新した(3日前にローハン・デニスに更新されてしまったが)マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)がボームのタイムを12秒更新する。
そして世界TTチャンピオンのブラッドレー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ)が出走。中間計測地点で最速タイムをたたき出し14分12秒でフィニッシュ。
しかし、ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)がアルカンシエルを1秒上回り、暫定トップに立ち、ステージ優勝に王手をかけた。
勝負あったかに思われたが、さらにその上をいったのが前年度覇者のテルプストラ。14分3秒という圧倒的なタイムを叩き出し、総合リーダーのアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)に対して44秒差をつけ、ステージ優勝と総合リーダージャージを勝ち取った。
「この勝利はちょっとした驚きだよ。」完璧な勝利を収めたテルプストラは語る。「僕は総合順位を少しでも上げようと思って、タイムトライアルに臨んだんだ。それがまさかステージ優勝できるなんて。向かい風になった後のことを考えて、序盤は抑え目に入った。折り返してからは全力だよ。スポーツディレクターがもっと速く!ってプッシュするからね。
カンチェラーラやウィギンスみたいな強豪タイムトライアルスペシャリストに勝てたのは、本当にうれしい。今の目標はこのリーダージャージを守りきること。このレースではすこしでも風の動きを読み間違えたら、すぐに第2集団に落ちてしまうからね。」
TTステージを終え、後半戦に入ったカタール。テルプストラの2連覇はなるのか、エティックス・クイックステップを中心とした戦いはさらに激しさを増しそうだ。
選手コメントはエティックス・クイックステップ公式サイトより。

ツアー・オブ・カタール2015第3ステージ結果
1位 ニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)
2位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
3位 ブラッドレー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ)
4位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
5位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
6位 マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)
7位 ギヨーム・ファンケイルスブルク(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
8位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、MTNキュベカ)
9位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMC レーシング)
10位 レト・ホレンシュタイン(スイス、IAMサイクリング)
2位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
3位 ブラッドレー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ)
4位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
5位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
6位 マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)
7位 ギヨーム・ファンケイルスブルク(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
8位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、MTNキュベカ)
9位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMC レーシング)
10位 レト・ホレンシュタイン(スイス、IAMサイクリング)
14'04"
+08"
+09"
+10"
+18"
+20"
+21"
+24"
+25"
+08"
+09"
+10"
+18"
+20"
+21"
+24"
+25"
個人総合成績
1位 ニキ・テルプストラ(オランダ、エティックス・クイックステップ)
2位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
3位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
4位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMC レーシング)
5位 ルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)
6位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
7位 トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
8位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、IAMサイクリング)
9位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
10位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
2位 マチェイ・ボドナール(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
3位 イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)
4位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMC レーシング)
5位 ルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)
6位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
7位 トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
8位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、IAMサイクリング)
9位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
10位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
7h53'42"
+11"
+12"
+19"
+33"
+36"
+42"
+44"
+46"
+48"
+11"
+12"
+19"
+33"
+36"
+42"
+44"
+46"
+48"
ポイント賞
トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
新人賞
ルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)
text:Naoki.YASUOKA
photo:A.S.O
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