中東ドバイで4日間のステージレース、ドバイツアー(UCI2.HC)が開幕。ニーバリやバルベルデなど豪華メンバーが出場したこの開幕ステージをマーク・カヴェンディッシュが制し、今季2勝目を上げた。



ドバイの超高層ビル群を横目に走るプロトンドバイの超高層ビル群を横目に走るプロトン photo:CorVos
ファットバイクで遊ぶヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)ファットバイクで遊ぶヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) photo:CorVosビーチクルーザーを乗りこなすローレンス・デフレース(ベルギー、アスタナ)ビーチクルーザーを乗りこなすローレンス・デフレース(ベルギー、アスタナ) photo:CorVos



逃げたエンリコ・バッタリン(イタリア、バルディアーニ・CSF)ら5名逃げたエンリコ・バッタリン(イタリア、バルディアーニ・CSF)ら5名 photo:CorVosジロ・デ・イタリア主催者RCSスポルトが手がける第2回ドバイツアーが、2月4日から7日まで4日間の日程で開幕した。初開催の昨年はUCIのレースカテゴリーがクラス1だったが、今年からHCに昇格。ツール・ド・フランス主催者ASOによるツアー・オブ・カタール(UCI2.HC)とツアー・オブ・オマーン(UCI2.HC)に並ぶ、中東ステージレース3本柱として認知された大会だ。

乾いた砂漠の中で繰り広げられたレース乾いた砂漠の中で繰り広げられたレース photo:CorVos参加全16チーム中、UCIワールドチームは実に10チーム。昨年ツール・ド・フランス覇者ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)を筆頭にホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)といったオールラウンダーや、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)、ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)など錚々たるメンバーが集結した。

一直線の平坦路を高速で駆け抜ける一直線の平坦路を高速で駆け抜ける photo:CorVos周回コースのUターンをこなすメイン集団周回コースのUターンをこなすメイン集団 photo:CorVos最大斜度17%の激坂頂上にゴールする第3ステージを除き、第1、2、4ステージは完全にスプリンター向けのフラットコース。ドバイの超高層ビル街を駆け抜け、最後は沿岸部の道路を周回する145kmの高速コースで第1ステージは争われた。

アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)の追い上げをかわしたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)が勝利アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)の追い上げをかわしたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)が勝利 photo:CorVosレースはエンリコ・バッタリン(イタリア、バルディアーニ・CSF)、ウラジミール・グセフ(ロシア、スカイダイブドバイ)、アレッサンドロ・バッザーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)ら5名の逃げによって幕開ける。

この日逃げる5名はカヴェンディッシュを擁するエティックス・クイックステップがコントロールする集団を従えてレースの大半を逃げ続けることに。ボーナスタイムが設定された第1中間スプリントはバッザーナが先頭通過し、結果的に総合5位に食い込んだ。

そして128km地点に設定された第2中間スプリントポイントを狙うべく、チームスカイがペースアップを開始したことで逃げグループは吸収。ポイントを前にマヌエーレ・ボアーロ(イタリア、ティンコフ・サクソ)がアタックしたが、ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、チームスカイ)に連れられたベン・スウィフト(イギリス)が1位通過に成功した。

中間スプリント争いが終了すると、ここから勝負はゴールに向けた激しい位置取り争いに切り替わる。クイックステップやモビスター、ランプレ・メリダらワールドチームが代わる代わる先頭に立ち、途中にはニーバリやバルベルデが先頭を牽く場面も。チームスカイとクイックステップが争う状態で残り1kmのアーチをくぐった。

最終盤でエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)擁するチームスカイが優位に立ったものの、クイックステップは絶妙なタイミングでカヴェンディッシュをヴィヴィアーニの前に送り込む。好位置で発進したカヴェンディッシュが迫るアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)をリム差で下し勝利した。

「(マーク)レンショーの働きが素晴らしかった。彼は落ち着いてスカイの列車の中に入り込んで僕を発射させてくれた」とカヴェンディッシュ。「僕の友人であるポール・スミス氏がデザインしたリーダージャージを着用できて本当に嬉しいよ」と加えた。



ドバイツアー2015第1ステージ結果
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)      3h25'00"
2位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
3位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)
4位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
5位 ファンホセ・ロバト(スペイン、モビスター)
6位 ルーカ・メスゲツ(スロベニア、ジャイアント・アルペシン)
7位 アンドレア・パリーニ(イタリア、スカイダイブドバイ)
8位 パオロ・シミオン(イタリア、バルディアーニ・CSF)
9位 ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング)
10位 マーティン・ヴェルショール(オランダ、ノボノルディスク)

個人総合成績
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)
2位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
3位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)
4位 ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)
5位 アレッサンドロ・バッザーナ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
6位 マヌエーレ・ボアーロ(イタリア、ティンコフ・サクソ)
7位 エンリコ・バッタリン(イタリア、バルディアーニ・CSF)
8位 ラファエル・バルス(スペイン、ランプレ・メリダ)
9位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
10位 ファンホセ・ロバト(スペイン、モビスター)
3h24'50"
+04"
+06"
+07"

+08"

+09"
+10"


ポイント賞
マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)

新人賞
パオロ・シミオン(イタリア、バルディアーニ・CSF)

text:So.Isobe
photo:CorVos


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