エキップアサダの浅田顕監督が率いる若手育成チーム「EQADS(エカーズ)」が2015年の体制を発表。年齢別に「EQA U23」「EQADS」と別れていた2階層方式を撤廃して心機一転。来るシーズンに向けて調整中だ。



日本色を強く打ち出したEQADSの新ジャージ日本色を強く打ち出したEQADSの新ジャージ (c)エキップアサダ


チームを率いる浅田顕監督チームを率いる浅田顕監督 photo:Yuichiro Hosoda昨年の世界選手権に出場した石上優大昨年の世界選手権に出場した石上優大 photo:Sonoko.Tanaka日本ロード界の次世代選手を発掘・強化し、世界最高峰のプロ競技界・東京五輪で活躍出来る選手を輩出させるために活動中のEQADS。昨年まではU23とジュニアでチームを分けていたが、今年はチーム内の競争を活性化させる目的で枠を取り払い、一つのチームとして活動を行うこととなった。

岡篤志岡篤志 photo:Satoru.Katoチームの新加入選手は、ARAIMURACAから移籍した椙田(すぎた)明仁。従来から活動していたメンバーと合わせ、2015年は選手10名体制でシーズンを戦う。

チームとしての長期的な目標は従来と変わらず、ツール・ド・フランスと東京五輪に出場し、そこで勝つ選手を育てること。「そのために全日本選手権のタイトルと、10月に控える世界選手権でジュニア・U23それぞれでのトップ10入りを狙っています」とはチーム広報の山崎健一氏。ワールドチームやプロコンチネンタルチームへの加入基準の一つが、世界選でのトップ10入りであるためだ。

ARAIMURACAから加入した椙田明仁ARAIMURACAから加入した椙田明仁 photo:So.Isobe山崎氏はまた、「世界選に出場するにはナショナルチームのメンバーに選ばれる必要がある。ですから選手には純粋な結果が求められてきます。チーム構造を一本化したのも世代を超えた競争を生み出し、力をつけさせるため。世界で戦うには力こそが全てですから」と言う。

実際に2月に開催されるアジア選手権では、U23代表として清水太己が、ジュニア代表として石上優大と渡辺歩が選出されている。

チームジャージはこれまでのイメージから刷新し、日本国旗を意識した紅白のツートンカラーに。これは日本色を強めることで海外でのアピールを高め、選手に自覚を強めて欲しいことからのデザイン変更だという。

また、選手としての力をつけさせることのみならず、セカンドキャリアのために実務と学習(資格取得含)機会を提供することもEQADSが重視していることの一つだ。「以前から取り組んでいたことではありますが、TOEICや仏語検定などは具体的な目標を提示しています。優秀な選手が100人いても、トップチームに加入できるのは1人ほど。将来的な可能性を広げることも使命です」と山崎氏は語る。

昨年に引き続き使用機材はアンカー。本質的な強化を行うべく、2月下旬には学業を持つメンバー以外がフランスに渡り今季最初の海外レースに挑むこととなる。



2015年EQADS選手
清水太己(しみず おおこ、1993年3月12日生)
面手利輝(おもて としき、1993年3月18日生)
萩原慎也(はぎわら しんや、1994年3月13日生)
内野直也(うちの なおや、1994年5月1日生)
岡篤志(おか あつし、1995年9月3日生)
蠣崎藍道*(かきざき らんどう、1995年8月25日生)
椙田明仁(すぎた あきひと、1996年7月16日生生)
石上優大*(いしがみ まさひろ、1997年10月20日生)
渡辺歩*(わたなべ あゆむ、1998年3月8日生)
蠣崎優仁*(かきざき ゆうじん、1999年5月8日生)
(*は準所属選手=高体連所属)

チームスタッフ
監督:浅田顕
コーチ:相川将、香立武士、谷口正洋
メカニック:高橋優平、市川貴大
営業・広報:山崎健一

text:So.Isobe