2015年1月8日にオーストラリア南東部ヴィクトリア州ブニンヨンで開催されたオーストラリア選手権タイムトライアルでリッチー・ポート(チームスカイ)が勝利。自身初のオーストラリアチャンピオンジャージを手にした。



トップタイムで優勝したリッチー・ポート(チームスカイ)トップタイムで優勝したリッチー・ポート(チームスカイ) photo:Tim de Waele


8秒差の2位に甘んじたローハン・デニス(BMCレーシング)8秒差の2位に甘んじたローハン・デニス(BMCレーシング) photo:Tim de Waeleオーストラリア最速を決める選手権が行なわれたのは例年同様ヴィクトリア州のブニンヨン。雨に濡れた40.9kmコースでトップタイムをマークしたのは、身長172cmの小柄な弾丸ポートだった。

3位に入ったジャック・ボブリッジ(バジェットフォークリフツ)3位に入ったジャック・ボブリッジ(バジェットフォークリフツ) photo:Tim de Waeleオーストラリア選手権のタイムトライアルで過去に2度3位、ロードレースで2014年に3位を経験しているポートがオーストラリアチャンピオンジャージに袖を通すのは初めて。2014年は活躍が期待されながらも、体調不良と病気によって不本意なシーズンを送ったポート。早めにシーズンを切り上げて2015年の準備を進めていたことが実を結んだ。

ナショナルチャンピオンジャージを手にしたリッチー・ポート(チームスカイ)ナショナルチャンピオンジャージを手にしたリッチー・ポート(チームスカイ) photo:Tim de Waele「この勝利に興奮している。強力な選手を従えて表彰台の真ん中に登るなんてファンタスティックだ。今日のようなコースで結果を出すのは久しぶり。タイムトライアルの改善に力を入れた成果が出たよ。惨事とも言える2014年シーズンを終えてもなお自分を信頼してくれたチームスカイに感謝している」とポートは語る。

大柄なTTスペシャリストたちを退けての勝利はコンディションの良さの証明。例年以上に絞れているポートは日曜日のロードレースでも優勝候補に挙げられる。そしてその後のツアー・ダウンアンダーでも総合優勝争いに絡んでくるだろう。

中間計測ポイントでポートを32秒上回りながらも後半に失速したローハン・デニス(BMCレーシング)が8秒差の2位に。デニスは「前半に突っ込みすぎたものの、計算上はリードを守りきれると思っていた。でもリッチー(ポート)は後半に素晴らしい追い上げを見せたようだ。また2位という結果には残念だけど、リッチーの調子と彼とのタイム差を考えると自信をもっていいと思う」と結果をポジティブに捉える。

1月31日にアワーレコード挑戦を表明しているジャック・ボブリッジ(バジェットフォークリフツ)が3位。今シーズンからUCIコンチネンタルチームで走るボブリッジは「今日、リッチーは別次元にいた。脱帽だ。今シーズンはアワーレコードに向けてインテンシティ(強度)よりもエンデュランス(持久力)に特化したトレーニングを行なっているんだ。3位という結果にはとても満足している」とコメントしている。

選手コメントはサイクリングオーストラリアより。



2位ローハン・デニス(BMCレーシング)、優勝リッチー・ポート(チームスカイ)、3位ジャック・ボブリッジ(バジェットフォークリフツ)2位ローハン・デニス(BMCレーシング)、優勝リッチー・ポート(チームスカイ)、3位ジャック・ボブリッジ(バジェットフォークリフツ) photo:Tim de Waele



オーストラリア選手権2015タイムトライアル結果
1位 リッチー・ポート(チームスカイ)          51'50"
2位 ローハン・デニス(BMCレーシング)          +08"
3位 ジャック・ボブリッジ(バジェットフォークリフツ)   +27"
4位 ルーク・ダーブリッジ(オリカ・グリーンエッジ)   +1'12"
5位 ダミアン・ホーゾン(オリカ・グリーンエッジ)    +1'24"
6位 キャンベル・フレークモア(BMCレーシング)     +1'47"
7位 マイケル・ヘップバーン(オリカ・グリーンエッジ)  +2'05"
8位 マイケル・ロジャース(ティンコフ・サクソ)     +2'26"
9位 ベン・ダイボール(アヴァンティレーシング)     +2'28"
10位 ラクラン・ノーリス(ドラパックプロサイクリング) +2'34"

text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele

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