UCI(国際自転車競技連合)のルール変更によってアワーレコード挑戦に再び注目が集まっている。新記録を樹立したフォイクトやブランドルに続いて、トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)らが挑戦を表明。さらに2015年度中にローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)が挑戦を行なう予定だ。



ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Unipublic現在のUCIアワーレコード記録保持者は、10月30日にイェンス・フォイクト(ドイツ)の記録を742m更新したマティアス・ブランドル(オーストリア)。IAMサイクリング所属のブランドルは1時間で51.852kmを駆け抜けた。

ジャック・ボブリッジ(オーストラリア、ベルキン)ジャック・ボブリッジ(オーストラリア、ベルキン) photo:Kei Tsujiすでにブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)やトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)がアワーレコード挑戦を表明済み。具体的なスケジュールや場所は決まっていないものの、新旧TT世界チャンピオンによる記録更新に注目が集まっている。

12月に入ってさらに多くの選手がアワーレコード挑戦を表明。今シーズン半ばにガーミン・シャープから移籍したローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)が2月8日にスイス・グレンヘンのベロドロームで挑戦を行なうと発表した。デニスはBMCレーシングのプレスリリースの中で「トラックでの経験とこれまでの数値を見る限り、アワーレコードは手の届くところにある。落ち着いてスタートし、自分の気持ちを抑えることが出来れば、あとはペーシングで決まる」とコメントしている。また「頭の中にある52.5kmという数値を達成出来れば満足。でも目標は53kmだ」とも。

その他にもベルキンからバジェットフォークリフツに移籍するジャック・ボブリッジ(オーストラリア)や、モビスター所属のアレックス・ダウセット(イギリス)、2015年のチーム契約を結べずにいるトーマス・デッケル(オランダ)、2013年ロード世界選手権個人TTで6位に入ったラスムスクリスティアン・クアーデ(デンマーク)らが2015年中に挑戦予定だ。

さらには夏季パラリンピックの自転車と水泳で11個の金メダルを獲得しているサラ・ストーリー(イギリス)が、UCIのルール改正後初の女性挑戦者として2015年2月にアワーレコード挑戦を行なう予定。2003年にレオンティエン・ファンモールセル(オランダ)が記録した46.065kmというアワーレコードの更新を狙う。

text:Kei Tsuji