NIPPOヴィーニファンティーニ・デローザの初めてのチームキャンプがイタリア、アブルッツォ州でスタートした。総括監督の大門宏氏のレポートでお伝えする。



測定を受けるチームキャプテンのダミアーノ・クネゴ(イタリア)測定を受けるチームキャプテンのダミアーノ・クネゴ(イタリア) (c)NIPPOヴィーニファンティーニ・デローザ


「NIPPOヴィーニファンティーニ・デローザ」はイタリア籍のプロコンチネンタルチームとして正式にUCIへの登録が完了しました。そしてシーズンの開幕を直前に控え、所属選手が全員参加する第1回目のトレーニングキャンプが、イタリア中部のアブルッツォ州アドリア海沿いの街、オルトーナ近郊でスタートしました。

キャンプの日程は12月12日から20日まで。日本人選手は山本元喜、石橋学、黒枝士揮、スタッフとして監督(マネージャー兼任)の大門宏、メカニックの西勉、研修期間を経て新規採用となった福井響が参加しています。

測定を受ける黒枝士揮。さまざまな装置を使って、多方向から選手のデータを採取する測定を受ける黒枝士揮。さまざまな装置を使って、多方向から選手のデータを採取する (c)NIPPOヴィーニファンティーニ・デローザ第1回目のトレーニングキャンプで最も大切なことは、スタッフを含む新しいチームメンバー間で、お互いのコミュニケーションを深めること。約半数の選手、スタッフは2014シーズンの「ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ」からの継続ですが、キャプテンを務めるダミアーノ・クネゴら新加入の選手も多く、またチームの運営陣もマーケティングを重視したフランチェスコ・ペロージ氏がゼネラルマネージャーに就任するなど、チームの規模を拡大したことで、監督、メカニック、マッサージャー等のスタッフが大きく入れ替わりました。

DEXAを使って骨密度など骨の状態をチェックする石橋学。継続選手は昨年のデータとの比較も行うDEXAを使って骨密度など骨の状態をチェックする石橋学。継続選手は昨年のデータとの比較も行う (c)NIPPOヴィーニファンティーニ・デローザそしてキャンプには、身体検査、能力測定、ニューバイク(デローザPROTOSチームエディション)のフィッティング、写真撮影など、2015シーズンのレース活動に向けての基礎となるプログラムが多く組み込まれ、2015年1月から万全の体制で実戦に向き合う環境を整えていきます。

チームは昨季から引き続き、キエーティ・ペスカーラ大学スポーツ医学研究所と提携し、選手たちは2日かけて詳細なメディカルチェックを受けました。血液データだけでなく、心肺機能やDEXA、メンタルトレーニングに備えた脳波のチェックなど様々なデータを採取し、専門医師の解析のもとトレーニングメニューやレースでの戦い方に反映させていきます。

またMPCC(信用ある自転車競技を目指す運動 http://www.mpcc.fr/index.php/en )への賛同も継続し、プロコンチネンタルチームに義務化されているバイオロジカルパスポートのルールを尊重しながら、頑固としてドーピングを認めない姿勢で戦っていきます。

今後はチームは年明けの1月8日より18日まで、アブルッツォ州のペスカーラで第2回目のトレーニングキャンプに入り、期間中の1月10日には、メインスポンサーであるファルネーゼ社の所在地、オルトーナにてチームプレゼンテーションが行われます。チームの初戦は、1月20日から26日まで、南米アルゼンチンで開催される「ツール・ド・サンルイス(UCI2.1)」です。引き続き、皆さまのご支援をよろしくお願いします。

report:大門宏(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ監督)
photo:チーム提供

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