2013年のツール・ド・フランス覇者クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)は、2年ぶりのマイヨジョーヌ獲得を目指してトレーニングを開始した。山岳トレーニングに重点を置くフルーミーのインタビューをお伝えします。



さいたまクリテリウムのポイントレースで逃げを試みるクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)さいたまクリテリウムのポイントレースで逃げを試みるクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji


出番を待つクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)出番を待つクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji「オフを存分に楽しんだので、そろそろ精神的にも身体的にも来シーズンに向けて準備を始める時期だ。温暖な南アフリカでトレーニングを開始したばかり。気候が良いのでトレーニングの距離を稼ぐことが出来るんだ」。チームスカイ公式サイトのインタビューの中でフルームはそう語っている。

ブエルタ・ア・エスパーニャを総合2位で終えたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)ブエルタ・ア・エスパーニャを総合2位で終えたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Unipublicツール・ド・フランスさいたまクリテリウム出場後、世界各国を訪れ、11月9日に婚約者のミシェルさんと結婚式を挙げたフルーム。順風満帆とは言えなかった2014年シーズンを終え、気持ちを新たに次なるシーズンを見据える。

これまでグランツール出場について明言を避けていたが、フルームはツールが最も大きな目標であると断言する。「チームと相談しながら、いろんなイベントの重要性や兼ね合いを考慮しながらスケジュールを組む。でもツールが2015年シーズン最大の目標であることに間違いはないよ。巷では1年で3つのグランツール全てを走るというアイデアが出ているけど、現実問題として、総合優勝を狙う場合は2つのグランツールでも厳しいぐらいだ。現段階で最優先すべきはツール。いずれは優先順位が入れ替わり、他のグランツールにフォーカスすることも考えられる。でも2015年はツールだ」。

まだシーズン全体のスケジュールは未定の状態だが、フルームは2月にスペインで開催されるルタ・デル・ソルでシーズンイン予定。慎重にスケジュールを組み、7月のツールにコンディションのピークをもって行く。

TTの距離が短く、山岳での闘いが重要視される2015年ツール。当然フルームはコースレイアウトに合わせて身体を作り込む。例年よりも山岳に特化したトレーニングを行なうと言う。「2015年のツールが厳しい闘いになることに疑いの余地はない。チームとして最大限戦闘力を上げた状態で闘いに挑みたい。クライマー向きのツールと言われているので、山岳での厳しいトレーニングに時間を割く予定。身体が軽い状態をキープすることも大切なので、栄養士の存在も鍵を握る。個人的にも新しい試みなので楽しみだ」とフルームはコメントしている。

フルームは今週末にかけてオーストラリアのタスマニア島を訪れ、相棒のリッチー・ポート(オーストラリア)とともにローンセストンサイクリングクラシックに出場予定だ。

text:Kei Tsuji

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