9月9日(水)ツール・ド・北海道の初日、午前中の個人TTは宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)がトップタイムでチーム今季初優勝、午後の第2ステージは盛一大(愛三工業)が制し、リーダージャージを着用して翌日に臨む。

個人TT 1位の宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)個人TT 1位の宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Hideaki.TAKAGI第1ステージ 宮澤がエキップアサダに初勝利をもたらす

個人TTは、先に走った西谷泰治(愛三工業)と盛が1位2位タイムで好走して愛三の上位独占と思われた。昨年の個人総合覇者で最終走者の宮澤が西谷を0秒71上回るタイムで優勝。チームとしても今シーズン初優勝を飾った。

距離は1.1kmと短いものの15位までで4秒差が付いた。折り返し部分が滑りやすい路面で、上位選手でもオーバーランする場面も。西谷も同じく芝生部分まで膨らんだがこのタイム。
このステージはボーナスタイムは付かないものの、唯一コンマ秒差が付くもので、差は小さいながらも侮れないものだ。

個人TT 表彰個人TT 表彰 photo:Hideaki.TAKAGI第2ステージ スピードマン盛がスプリントを制する

第2ステージはおよそ3時間後にスタート。距離92.6km、序盤に標高差400mの江丹別峠、その後は平坦の直線、ラスト5kmはジェットコースターのようなアップダウンとカーブのあるもの。

江丹別峠の上りで伊丹健治(ブリヂストン・アンカー)と青柳憲輝(法政大学)の2人が逃げる。山岳ポイント(KOM)を青柳が、その後のホットスポット(HS)を伊丹が獲得。2人は協調して1分以上の差をつけ逃げる。メイン集団はKOMで分裂気味になるが、平坦区間でおおよそまとまる。

ラスト10kmで逃げていた2人は吸収されていよいよハイライトのラスト5km区間へ突入。このアップダウンとカーブの多い区間を、試走なり事前に把握しておかないと大変な目に遭う。数人が先行するが最後はひとまとまりになってラスト300mの勝負へ。盛が圧倒的なスプリントでそのままゴール、宮澤がその後ろで2位に。
第2ステージ 幌加内で逃げる伊丹健治(ブリヂストン・アンカー)と青柳憲輝(法政大学)第2ステージ 幌加内で逃げる伊丹健治(ブリヂストン・アンカー)と青柳憲輝(法政大学) photo:Hideaki.TAKAGI

盛は個人総合時間でも1位となり、グリーンジャージを着用。山岳賞はKOMを取った青柳が、区間のU23は早川朋宏(法政大学)、U23総合リーダーは内間康平(鹿屋体育大学)が着用。

午前午後ともに活躍したのは盛、宮澤、西谷らスピードマン。続く翌日の第3ステージは序盤に峠があるがその後の平坦が長いため集団ゴールの可能性がある。天候は午前中は雨の予報。オロロンラインは風の具合により大きく状況が変わる。初日でリーダーチームとなった愛三工業がどのような走りをするか注目だ。

第2ステージ ゴール、盛一大(愛三工業)が優勝第2ステージ ゴール、盛一大(愛三工業)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI
結果
第1ステージ
1位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)1分24秒75
2位 西谷泰治(愛三工業)+0秒71
3位 盛一大(愛三工業)+0秒81
4位 ジャン・スンジェ(大韓民国チーム)+01秒47
5位 綾部勇成(愛三工業)+01秒60
6位 阿部嵩之(シマノレーシング)+01秒79

第2ステージ
1位 盛一大(愛三工業)2時間12分45秒
2位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
3位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)
4位 マリウス・ヴィズィアック(NIPPO)
5位 ジョセフ・クグラー(KTMユンカース)
6位 マイケル・バーリング(G&M・HORSENS)

第2ステージ終了後の総合順位
個人総合時間賞
1位 盛一大(愛三工業)2時間14分04秒
2位 宮澤崇史(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+01秒
3位 西谷泰治(愛三工業)+06秒
4位 綾部勇成(愛三工業)+07秒
5位 ザッカリ・デンプスター(ドラパック・ポルシェ)+08秒
6位 鈴木真理(シマノレーシング)+08秒

U23個人総合時間賞
1位 内間康平(鹿屋体育大学)

個人総合ポイント賞
1位 盛一大(愛三工業)

個人総合山岳賞
1位 青柳憲輝(法政大学)

団体総合時間賞
1位 愛三工業

photo&text:高木秀彰

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