「第26回全日本学生個人タイムトライアル自転車競技大会」が埼玉県の利根川河川敷コースで行われ、男子は鹿屋体育大学の山本大喜、女子は日本体育大学の坂口聖香が優勝した。



秋晴れの利根川河川敷で行われたTT学生日本一決定戦秋晴れの利根川河川敷で行われたTT学生日本一決定戦 photo:Satoru.Kato全日本学生ロードレースカップシリーズ(RCS)の第10戦として開催された全日本学生個人タイムトライアル大会。本来であれば5月に行われたチームタイムトライアル大会と連日で開催されるのだが、今年はコースに使用する利根川河川敷の工事の都合で、個人タイムトライアルはシーズン終盤のこの時期の開催となった。

コースはチームタイムトライアルの時と同じ、完全フラットなコースを1往復。男子は30.8km、女子は25.2kmを走る。当日は朝から晴れたものの、未明まで降った雨がコースの一部に大きな水たまりを残した。そのため、本来は往復コースなのでセンターラインを越える事は禁止されているが、水たまりをよけるためのセンターライン越えは許可された。

男子 クラス1 山本大喜と徳田優で鹿屋ワン・ツー

男子クラス1 優勝した山本大喜(鹿屋体育大学)男子クラス1 優勝した山本大喜(鹿屋体育大学) photo:Satoru.Kato
男子クラス1 2位 徳田優(鹿屋体育大学)男子クラス1 2位 徳田優(鹿屋体育大学) photo:Satoru.Kato実業団のP1に相当するクラス1は15人が出走した。ジュニアの全日本TTチャンピオンジャージを着て6番目にスタートした山本大喜(鹿屋体育大学)が、先にゴールした池邊聖(慶応義塾大学)のタイムを一気に1分近く上回って暫定首位に立つ。「ライバルは大喜だけ」と言う徳田優(鹿屋体育大学)が最終スタート。山本とのタイム差を確認しつつ走る。しかしタイムは山本に35秒届かず、2位に終わった。

男子クラス1 3位 池邊 聖(慶応義塾大学)男子クラス1 3位 池邊 聖(慶応義塾大学) photo:Satoru.Kato優勝した山本は、「前半抑え気味で行って、後半も一定ペースで行けるように考えていたが、折り返し後に向かい風が強く感じて難しかった。全日本のようなアップダウンのあるコースよりも、ここのような平坦のコースの方が得意なので狙っていた大会。勝てたのは嬉しい」と語る。

男子クラス1 表彰式男子クラス1 表彰式 photo:Satoru.Kato一方、2位の徳田優は「大喜とワン・ツーを獲る事が絶対だったので、結果は良かったと思う」と言いつつも、「負けたのは悔しいですけど」と、つけ足した。「今年はまだツール・ド・おきなわもあるので、しっかり結果を残せるようにしたいです」と、気持ちを切り替えた。

男子 クラス1 結果
1位 山本大喜(鹿屋体育大学) 41分14秒117
2位 徳田 優(鹿屋体育大学) +35秒
3位 池邊 聖(慶応義塾大学) +55秒
4位 佐々木眞也(日本大学) +1分13秒
5位 浦 佑樹(東京大学) +1分35秒
6位 小林和希(明治大学) +2分00秒
7位 相本祥政(法政大学) +2分54秒
8位 河賀雄大(立命館大学) +3分3秒
9位 大田口凌(東北学院大学) +3分17秒
10位 片桐善也(日本大学) +3分33秒



女子 坂口聖香と齊藤望が日体大ワン・ツー

女子 優勝した坂口聖香(日本体育大学)女子 優勝した坂口聖香(日本体育大学) photo:Satoru.Kato
女子 2位 齊藤望(日本体育大学)女子 2位 齊藤望(日本体育大学) photo:Satoru.Kato女子は8人が出走。9月の世界選手権に出場した坂口聖香が、同じ日体大の齊藤望に30秒差をつけて優勝した。「向かい風の区間でもあえてギアを軽くせずに、リズムを崩さないように走る事を心掛けた」という坂口。大学生1年目にして早速タイトルを獲れた事について聞くと「それよりも、もっと上を目指して、いい走りが出来るようになりたい」と話す。

女子 表彰式女子 表彰式 photo:Satoru.Kato一方、2位に終わった齊藤は「昨年に比べればいいペースで走れたと思うけど、結果は後輩に負けてしまっているので・・・30秒差は大きいです」と悔しさをにじませる。「坂口は経験も豊富だし、今日も途中すれ違った時に余裕があるように見えた。自分は先輩だけど、見習うところは多いです」と、後輩の実力を認め、「大学生はトラックの大会が多くなってしまうけど、ロードの方が好きなので、結果を出したいです」と、来シーズンの抱負を語った。

女子 結果
1位 坂口聖香(日本体育大学) 39分0秒178
2位 齊藤 望(日本体育大学) +30秒
3位 江藤里佳子(鹿屋体育大学) +48秒



男子クラス2 優勝した樋口峻明(京都産業大学)男子クラス2 優勝した樋口峻明(京都産業大学) photo:Satoru.Katoその他結果
男子 クラス2(実業団E2相当)
1位 樋口峻明(京都産業大学) 43分0秒601
2位 浅井 創(法政大学) +12秒
クラス1が対象のRCS年間ランキングは、相本祥政(法政大学)が首位を維持クラス1が対象のRCS年間ランキングは、相本祥政(法政大学)が首位を維持 photo:Satoru.Kato3位 岡本 隼(日本大学) +21秒
4位 森口寛己(日本大学) +1分1秒
5位 廣瀬元輝(立命館大学) +1分12秒
6位 新井優樹(明星大学) +1分13秒
7位 伊藤宏人(順天堂大学) +1分18秒
8位 関谷 聡(立教大学) +1分21秒
9位 金子智哉(早稲田大学) +1分29秒
10位 猿田 匠(東北学院大学) +1分32秒

男子 クラス3(実業団E3相当)
1位 中込健太(東北学院大学) 44分38秒867
2位 生駒亮汰(東京大学) +1分4秒
3位 花立優希(日本大学) +1分13秒
4位 渡辺直哉(順天堂大学) +1分58秒
5位 織田智陽(大阪工業大学) +2分4秒
6位 和泉隆誠(東京大学) +2分8秒
7位 秋山浩杜(東京大学) +2分13秒
8位 油井航祐(立教大学) +2分20秒
9位 原 裕紀(順天堂大学) +2分38秒
10位 高橋 翔(信州大学) +2分46秒

text&photo:Satoru.Kato