2014/10/13(月) - 07:24
断続的に登場する7つのカテゴリー山岳を越え、フィニッシュにやってきたのは80名の大集団。ツアー・オブ・北京（UCIワールドツアー）第3ステージの集団スプリントでタイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）が待望の今シーズン初勝利を掴んだ。
北京北部に広がる秋色の山岳地帯を行く photo:Tim de Waele
ツアー・オブ・北京2014第3ステージ image:Tour of Beijing北京第3ステージは延慶（イェンチン）から千家店鎮（チャンディアジャン）までの176km。北京北部に広がる秋色の山岳地帯が舞台であり、カテゴリー1級から3級までの山岳が合計7つ設定されている。パンチャーに有利と見られたが、蓋を開けてみると多くのスプリンターたちが勝負に残った。
曇り空の下、寺院の前を通過するプロトン photo:Tim de Waele逃げグループを形成してアップダウンコースに挑んだのはミカル・ゴラス（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）、ジュリアン・アラフィリップ（フランス、オメガファーマ・クイックステップ）、ダイェル・キンタナ（コロンビア、モビスター）、ジュリアン・ベラール（フランス、AG2Rラモンディアール）、ピエールアンリ・ルキュイジニエ（フランス、FDJ.fr）、カルステン・クローン（オランダ、ティンコフ・サクソ）という6名。
最後まで抵抗して逃げ続けるミカル・ゴラス（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ） photo:Tim de Waele第2ステージでリーダージャージを失ったジャイアント・シマノがメイン集団を率い、最大4分まで広がった逃げグループとのタイム差を詰めて行く。2日連続逃げ＆総合11秒遅れのアラフィリップが先行したため、BMCレーシングも集団コントロールに加わった。
3級山岳でアタックするジュリアン・アレドンド（コロンビア、トレックファクトリーレーシング）とアダム・ハンセン（オーストラリア、ロット・ベリソル） photo:Tim de Waeleカテゴリー山岳で6連続先頭通過を果たしたのはオメガファーマ・クイックステップのゴラス。しかし最後の3級山岳を前に逃げグループは全て吸収される。
集団スプリントを制したタイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ） photo:Tim de Waeleフィニッシュまで11kmを残した3級山岳でアダム・ハンセン（オーストラリア、ロット・ベリソル）がアタックを仕掛け、ここにジュリアン・アレドンド（コロンビア、トレックファクトリーレーシング）が合流。しかしこの動きもスプリンターチームを引き離せない。続くカルロスアルベルト・ベタンクール（コロンビア、AG2Rラモンディアール）のアタックも吸収され、スプリンターチーム主導のリードアウトが始まった。
先頭で競り合うオリカ・グリーンエッジやチームスカイ、カチューシャ、ジャイアント・シマノ。今年10月にプロ入りしたばかりの20歳の弾丸スプリンターカレイブ・イワン（オーストラリア）擁するオリカ・グリーンエッジが主導権を握ったものの、最終局面でリードアウトが崩れてしまう。混戦の中から、タイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）が伸びやかなスプリントで飛び出した。
後方から一気に先行選手をまくったファラーが勝利。今シーズンここまで勝てていなかったアメリカンスプリンターが段違いのスピードを見せた。
「今年は2位や3位、4位ばかりで、初勝利に届くまで長い時間がかかってしまった。今シーズンのラストチャンスを掴むことが出来て本当に嬉しいよ」と今シーズン初勝利を飾ったファラー。2015年はUCIプロコンチネンタルチームのMTNキュベカへの移籍が決まっており、その移籍がモチベーションに繋がったと言う。
「MTNキュベカへの移籍が決まってから自分の中で何かが再び活性化した気がしている。来シーズンに向けて勝利でシーズンを締めくくりたいと願っていたんだ。今日は登りで苦しみ続け、いつも最後尾で頂上をクリアしていた。でも何とかポジションを上げて最終コーナーをクリア。その時点ではかなり後方だったけど、ラッキーなことに前にスペースが空いたので突っ込んだんだ。明日はダン（マーティン）をアシストするよ」と、ポイント賞ジャージを獲得したファラーは語った。
第3ステージを終えて依然総合首位はフィリップ・ジルベール（ベルギー、BMCレーシング）。翌日の第4ステージに登場する門頭溝妙峰山（ミョウファンマウンテン）の山頂フィニッシュで総合争いは決する。
安心の警備体制 photo:Tim de Waele
ツアー・オブ・北京2014第3ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
タイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）
山岳賞
ミカル・ゴラス（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）
ヤングライダー賞
ヘスス・エラーダ（スペイン、モビスター）
チーム総合成績
ジャイアント・シマノ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
北京北部に広がる秋色の山岳地帯を行く photo:Tim de Waeleツアー・オブ・北京2014第3ステージ image:Tour of Beijing北京第3ステージは延慶（イェンチン）から千家店鎮（チャンディアジャン）までの176km。北京北部に広がる秋色の山岳地帯が舞台であり、カテゴリー1級から3級までの山岳が合計7つ設定されている。パンチャーに有利と見られたが、蓋を開けてみると多くのスプリンターたちが勝負に残った。曇り空の下、寺院の前を通過するプロトン photo:Tim de Waele逃げグループを形成してアップダウンコースに挑んだのはミカル・ゴラス（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）、ジュリアン・アラフィリップ（フランス、オメガファーマ・クイックステップ）、ダイェル・キンタナ（コロンビア、モビスター）、ジュリアン・ベラール（フランス、AG2Rラモンディアール）、ピエールアンリ・ルキュイジニエ（フランス、FDJ.fr）、カルステン・クローン（オランダ、ティンコフ・サクソ）という6名。最後まで抵抗して逃げ続けるミカル・ゴラス（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ） photo:Tim de Waele第2ステージでリーダージャージを失ったジャイアント・シマノがメイン集団を率い、最大4分まで広がった逃げグループとのタイム差を詰めて行く。2日連続逃げ＆総合11秒遅れのアラフィリップが先行したため、BMCレーシングも集団コントロールに加わった。3級山岳でアタックするジュリアン・アレドンド（コロンビア、トレックファクトリーレーシング）とアダム・ハンセン（オーストラリア、ロット・ベリソル） photo:Tim de Waeleカテゴリー山岳で6連続先頭通過を果たしたのはオメガファーマ・クイックステップのゴラス。しかし最後の3級山岳を前に逃げグループは全て吸収される。集団スプリントを制したタイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ） photo:Tim de Waeleフィニッシュまで11kmを残した3級山岳でアダム・ハンセン（オーストラリア、ロット・ベリソル）がアタックを仕掛け、ここにジュリアン・アレドンド（コロンビア、トレックファクトリーレーシング）が合流。しかしこの動きもスプリンターチームを引き離せない。続くカルロスアルベルト・ベタンクール（コロンビア、AG2Rラモンディアール）のアタックも吸収され、スプリンターチーム主導のリードアウトが始まった。先頭で競り合うオリカ・グリーンエッジやチームスカイ、カチューシャ、ジャイアント・シマノ。今年10月にプロ入りしたばかりの20歳の弾丸スプリンターカレイブ・イワン（オーストラリア）擁するオリカ・グリーンエッジが主導権を握ったものの、最終局面でリードアウトが崩れてしまう。混戦の中から、タイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）が伸びやかなスプリントで飛び出した。
後方から一気に先行選手をまくったファラーが勝利。今シーズンここまで勝てていなかったアメリカンスプリンターが段違いのスピードを見せた。
「今年は2位や3位、4位ばかりで、初勝利に届くまで長い時間がかかってしまった。今シーズンのラストチャンスを掴むことが出来て本当に嬉しいよ」と今シーズン初勝利を飾ったファラー。2015年はUCIプロコンチネンタルチームのMTNキュベカへの移籍が決まっており、その移籍がモチベーションに繋がったと言う。
「MTNキュベカへの移籍が決まってから自分の中で何かが再び活性化した気がしている。来シーズンに向けて勝利でシーズンを締めくくりたいと願っていたんだ。今日は登りで苦しみ続け、いつも最後尾で頂上をクリアしていた。でも何とかポジションを上げて最終コーナーをクリア。その時点ではかなり後方だったけど、ラッキーなことに前にスペースが空いたので突っ込んだんだ。明日はダン（マーティン）をアシストするよ」と、ポイント賞ジャージを獲得したファラーは語った。
第3ステージを終えて依然総合首位はフィリップ・ジルベール（ベルギー、BMCレーシング）。翌日の第4ステージに登場する門頭溝妙峰山（ミョウファンマウンテン）の山頂フィニッシュで総合争いは決する。
安心の警備体制 photo:Tim de Waeleツアー・オブ・北京2014第3ステージ結果
1位 タイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）
2位 ルーカ・メスゲツ（スロベニア、ジャイアント・シマノ）
3位 ニコラス・マース（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
4位 モレノ・ホフランド（オランダ、ベルキン）
5位 マキシミリアーノ・リケーゼ（アルゼンチン、ランプレ・メリダ）
6位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン（ノルウェー、チームスカイ）
7位 ダニー・ファンポッペル（オランダ、トレックファクトリーレーシング）
8位 ボーイ・ファンポッペル（オランダ、トレックファクトリーレーシング）
9位 ダヴィデ・アッポローニオ（イタリア、AG2Rラモンディアール）
10位 カレイブ・イワン（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）
2位 ルーカ・メスゲツ（スロベニア、ジャイアント・シマノ）
3位 ニコラス・マース（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
4位 モレノ・ホフランド（オランダ、ベルキン）
5位 マキシミリアーノ・リケーゼ（アルゼンチン、ランプレ・メリダ）
6位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン（ノルウェー、チームスカイ）
7位 ダニー・ファンポッペル（オランダ、トレックファクトリーレーシング）
8位 ボーイ・ファンポッペル（オランダ、トレックファクトリーレーシング）
9位 ダヴィデ・アッポローニオ（イタリア、AG2Rラモンディアール）
10位 カレイブ・イワン（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）
4h15'46"
個人総合成績
1位 フィリップ・ジルベール（ベルギー、BMCレーシング）
2位 レイナード・ヤンセファンレンズバーグ（南アフリカ、ジャイアント・シマノ）
3位 ルイ・コスタ（ポルトガル、ランプレ・メリダ）
4位 ダリル・インピー（南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ）
5位 ヘスス・エラーダ（スペイン、モビスター）
6位 ルーカ・メスゲツ（スロベニア、ジャイアント・シマノ）
7位 ピーター・セリー（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
8位 セルゲイ・チェルネツキ（ロシア、カチューシャ）
9位 ミカエル・シェレル（フランス、AG2Rラモンディアール）
10位 ワレン・バーギル（フランス、ジャイアント・シマノ）
2位 レイナード・ヤンセファンレンズバーグ（南アフリカ、ジャイアント・シマノ）
3位 ルイ・コスタ（ポルトガル、ランプレ・メリダ）
4位 ダリル・インピー（南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ）
5位 ヘスス・エラーダ（スペイン、モビスター）
6位 ルーカ・メスゲツ（スロベニア、ジャイアント・シマノ）
7位 ピーター・セリー（ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ）
8位 セルゲイ・チェルネツキ（ロシア、カチューシャ）
9位 ミカエル・シェレル（フランス、AG2Rラモンディアール）
10位 ワレン・バーギル（フランス、ジャイアント・シマノ）
11h07'35"
+05"
+07"
+09"
+10"
+11"
+05"
+07"
+09"
+10"
+11"
ポイント賞
タイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）
山岳賞
ミカル・ゴラス（ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ）
ヤングライダー賞
ヘスス・エラーダ（スペイン、モビスター）
チーム総合成績
ジャイアント・シマノ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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