ツール・ド・フランス開幕までおよそ9日。各チームが続々と出場メンバーを発表している。アメリカのトレックファクトリーレーシングとBMCレーシングがそれぞれ9名の出場メンバーを明らかにした。



並んで走るフランク・シュレクとアンディ・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)並んで走るフランク・シュレクとアンディ・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング) photo:Tim de Waeleトレックファクトリーレーシングはファビアン・カンチェラーラ(スイス)の他、フランクとアンディのシュレク兄弟(ルクセンブルク)が出場する。2010年のツール覇者アンディは、翌年大会の総合2位を最後に低迷。この3年ほど目立った成績は残せていないが、ツールでは兄のフランクやアイマル・スベルディア(スペイン)をアシストする。

2012年にマイヨブランを獲得したティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)2012年にマイヨブランを獲得したティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) photo:Makoto Ayanoエーススプリンターを担うのは最年少20歳のダニー・ファンポッペル(オランダ)で、42歳の"ファイター"イェンス・フォイクト(ドイツ)も出場。

チームのルーカ・グエルチレーナGMは「今年のツールは登りが重視されている。TTにも多くの登りが設定されているほどだ。コンディションの良いクライマーが総合上位に名を連ねるだろう。フランクとアイマルという経験豊かな2人が総合を狙い、チームとして可能な限り彼らをサポートする。山岳ステージではアンディやマシューが、平坦ステージではイェンスやマルケル、ラスティーがエースを取り囲むことになる。ファビアンは石畳ステージの優勝候補であるのと同時に、毎日ステージ優勝を狙う走りに徹する。強力なリードアウトトレインは組めないが、ダニーは1週目にチャンスがあるだろう」とコメントしている。

同じアメリカのBMCレーシングは、4度目の出場となるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)をエースに立てる。ヴァンガーデレンは2012年にマイヨブランを獲得して総合5位。今年はボルタ・ア・カタルーニャの山岳ステージを制し、ツアー・オブ・オマーンで総合2位という成績を残している。

「経験のある選手が揃う」と語るのはBMCレーシングのGMを務めるジム・オショウィッツ氏。「優勝候補ではないにしても、強力な競争相手としてスタートラインに並ぶ。これまでのように連日レースを活性化させたい」。なお、ジロ・デ・イタリアに集中したカデル・エヴァンス(オーストラリア)やフィリップ・ジルベール(ベルギー)は欠場する。


トレックファクトリーレーシング
ファビアン・カンチェラーラ(スイス)
フランク・シュレク(ルクセンブルク)
アンディ・シュレク(ルクセンブルク)
アイマル・スベルディア(スペイン)
イェンス・フォイクト(ドイツ)
マシュー・ブッシュ(アメリカ)
マルケル・イリサール(スペイン)
グレゴリー・ラスト(スイス)
ダニー・ファンポッペル(オランダ)

BMCレーシング
ダルウィン・アタプマ(コロンビア)
マークス・ブルグハート(ドイツ)
アマエル・モワナール(フランス)
ダニエル・オス(イタリア)
ミヒャエル・シェアー(スイス)
ピーター・ステティーナ(アメリカ)
フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー)
ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)
ペーター・ベリトス(スロバキア)



text:Kei Tsuji