狙い澄ましたかのような鮮やかな攻撃で、ステージ優勝と3年連続となるツール・ド・スイス総合優勝を果たしたルイ・コスタ。今シーズン初勝利を喜ぶ世界王者をはじめとする総合上位陣や、リーダーの座を失ったトニ・マルティンらのコメントを紹介する。



3年連続の総合優勝を果たしたルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)

アルカンシェルを着るルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)が勝利アルカンシェルを着るルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)が勝利 photo:Tim de Waele
ツール・ド・スイス2014総合表彰台ツール・ド・スイス2014総合表彰台 photo:Cor.Vosアルカンシエルを着ての最初の勝利だし、何かとても特別な気分だ。ツール・ド・スイスで3連勝した初めての選手として誇りに思っているし、世界王者として勝利できたのだから一層素晴らしい。

懸命に追走するバウク・モレマ(オランダ、ベルキン)懸命に追走するバウク・モレマ(オランダ、ベルキン) photo:Tim de Waele今年は6回も2位になっていて、ようやく勝つことができたんだ。個人的にもチームとしても、とても良い結果になった。僕のために働いてくれたチームメイト、スタッフ、スポンサー、そしてスイスの沿道で応援してくれた全てのポルトガル人ファンに感謝したい。

総合3位でフィニッシュしたバウク・モレマと、アシストしたスタフ・クレメント(共にオランダ、ベルキン)

モレマ:スイスでの1週間にとても満足しているし、総合3位でフィニッシュできたこともとてもハッピーだ。僕らはレース展開をハードにしてマルティンを脱落させようと画作したんだ。計画はパーフェクトに運んだし、チームのパフォーマンスにも非常に満足しているよ。

クレメント:計画の最終目標はステージ勝利と、モレマを総合ポディウムに載せることだった。僕らはツール・ド・スイスを単なるツール・ド・フランスの前哨戦としては捉えていないし、スタートからチームとして動き、皆はステージを通してそれぞれのベストを尽くした。グランデパールまで2週間というこのタイミングで、バウクはキャプテンとしての資質を見せてくれた。ツールでも十分に総合を狙っていけるだろう。

今回は多くのUCIポイントを稼くことができ、世界中でベストなチームだということも示す事ができたと思う。僕らはスポンサー探しを続けている状態だが、良い広告塔となれるはずだ。

逆転で総合リーダーを失ったトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)

個人TTで2勝したトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)だったが、総合優勝ならず個人TTで2勝したトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)だったが、総合優勝ならず photo:Tim de Waele今回のレースを勝つだけの強さはあったと思う。でも終盤、追走グループの中にはステージ優勝を狙うチームが存在しなかったので、協調体制が上手くとれなかった。でもそれはそれでOK。僕らが総合を狙うためにした働きに対して不満になる必要は無い。次のレースでチャンスがあれば、また総合を狙ってトライしていくだけだ。

最終日に総合首位の座を明け渡したトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)最終日に総合首位の座を明け渡したトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) photo:Tim de Waeleこれがスポーツであり、これが自転車競技だ。僕のライバル勢が登りで加速した時、彼らは全力だった。すぐさまフォローできず、その差を詰めることもできなかった。他のチームが追走に協力してくれないかと期待したけれど、残念ながら上手くいかなかった。でも僕は自分のベストは尽くしたし、今日の走りに満足している。

今回のツール・ド・スイスにはチームとして一軍山岳メンバーを揃えていないけれど、皆がそれぞれのベストを一週間を通して尽くしてくれた。その働きにはとても満足しているよ。個人的には数年前に総合を狙っていた頃のパフォーマンスが戻ってきていると感じている。未来につながる1週間だったと思う。

総合5位でフィニッシュしたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)総合5位でフィニッシュしたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ) photo:Cor.Vos今回僕はステージ2勝して、一週間を通してイエロージャージに袖を通して走った。チームとしても僕のサポートをしながら全体で4勝し、僕は総合4位でフィニッシュ。誇りに思っている。重ねて言うけれど、チームは全力を尽くしてくれたし、彼らに感謝をしたい。

総合5位でフィニッシュしたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)

今日は再び身体のコンディションがとても良かったし、総合5位というポジションにも満足している。この結果はワールドツアーレベルのステージレースで戦えるようになってきたことを証明しているね。でもまだグランツアーの総合は頭には無いんだ。まだまだ僕には強くなる余地がたくさんあり、時間もある。登りに特化した練習を行っていないから、クライミング力だってこれからもっと伸びていくだろう。

序盤から動き、総合6位でレースを終えたスティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシング)

今日はギャンブルようなレース運びだった。僕はジョーカーのようなもの。結果的に逃げは捕まってしまったが、総合トップ10フィニッシュできたから良かった。

text:So.Isobe
photo:Tim de Waele,Cor.Vos

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