「プロになってからというもの、これまでに経験したことのない気持ちに包まれている。キンタナやウランと一緒に走っているだけで鳥肌なのに、そこから飛び出して独走するなんて信じられない」とは、並みいる強豪選手を抑え優勝したファビオ・アル。その他総合上位陣らのコメントを紹介する。



独走でステージ優勝を飾ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ)

今日は最後の山岳で自分がどうなるか全く分からなかった。ゴールまでの残り3kmの地点で、僕は周りの選手よりもすこし脚があることが分かった。アタックして最後までエネルギーが続くかわからなかったけれど、何ができるか試してみようと思ったんだ。

喜び溢れるガッツポーズでフィニッシュするファビオ・アル(イタリア、アスタナ)喜び溢れるガッツポーズでフィニッシュするファビオ・アル(イタリア、アスタナ) photo:Kei Tsuji
喜びのステージ初優勝を飾ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ)喜びのステージ初優勝を飾ったファビオ・アル(イタリア、アスタナ) photo:Kei Tsujiプロになってからというもの、これまでに経験したことのない気持ちに包まれている。キンタナやウランと一緒に走っているだけで鳥肌なのに、そこから飛び出して独走するなんて信じられない気持ちだ。

1級山岳モンテカンピオーネでライバルたちの動きに警戒するリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)1級山岳モンテカンピオーネでライバルたちの動きに警戒するリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ) photo:Kei Tsujiまだまだレースは長く続いていく。チームは登りでも僕のそばから離れずにサポートをしてくれる。日一日、その時にできる全ての力を出し続けている。ティラロンゴやスカルポーニのようなベテラン選手とともにレースを走れるのが素晴らしい経験となっているよ。僕はまだ23歳だけれど、彼らにはとても感謝している。そういったプレッシャーが良い結果をもたらしてくれたのかもしれない。

マリアローザを守ったリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)マリアローザを守ったリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ) photo:Kei Tsujiマリアローザを守ったリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)

全てのレースはそれぞれ違っていて、脚には替えが無い。僕は今日のようなステージでいかなる努力も惜しまない。今日は上手く走ることができたので昨日よりかはハッピー。自分から動く必要があったけれど、マリアローザを着ながらに山岳を戦えたのは光栄なことだ。

それに今日のブランヴィッラのように、素晴らしいチームメイトと共に仕事をするのはとても楽しいんだ。チームのためにジャージを守れて嬉しく思っている。それからコロンビア人としてリーダーの座についていることにとても鼻を高くしている。サイクリングはスポーツとしてコロンビアで凄く人気が高まっているし、素晴らしい選手も育っている。国の皆がテレビを見てくれているよ。素晴らしいことだし、そんな国を代表できてとても満足しているんだ。

アルは去年から強さを見せていたね。彼は強いクライマーで、輝かしい将来を持っている。明日は休息日だ。まだ1週間もレースが残っているし、その全てが重要になってくる。どうなるか見ていてほしい。

ステージ8位のダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)

総合有力選手と一緒に峠を登れていて、ステージ優勝を目指す良いチャンスだった。でも終盤のアタックは強力すぎて僕にはもう力が残っていなかったんだ。ずっとエヴァンスと一緒に走っていたけれど、彼が危機的状況に陥っていたから自分のペースで走った。先週よりも脚があるし、調子も良い。昨日はアレルギーのせいか脚に力が入らなかった。喘息が出てしまっては何もできないよ。

ライバルたちに先行を許してしまったカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)ライバルたちに先行を許してしまったカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsujiタイムを失ったカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)

総合順位を落としたウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)総合順位を落としたウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン) photo:Cor.Vos総合タイムを落とす2回目のステージになってしまった。しっかりと休息日に休んで、その次のステージからは違いを見せつけたいと思う。今日は僕のベストな日では無かった。ウランはとても上手くレースを走ったと思う。より良くは走れたけれど、あれ以上できることは無かった。まだレースは続いていく。2週間を終えて、総合有力勢は2〜3分遅れただけ。まだ誰もジロが終わったなんて思ってはいないさ。

総合順位を落としたウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)

峠の麓で誰かがサドルを僕のハンドルバーにぶつけて落車しそうになってしまった。それで少し集中力を切らせてしまった。気にせず走ろうとしたけれど、良いフィーリングが戻ってこなかった。終盤のアタックは僕には強力過ぎてついていけず、自分のペースでエヴァンス達と登ったんだ。総合5位を守るのはとても難しいことだって分かっていた。でも僕の目標はトップ10以内でフィニッシュすること。それが凄く大事だ。

逃げから遅れたファビオ・フェリーネ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)がアレドンドのために働く逃げから遅れたファビオ・フェリーネ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)がアレドンドのために働く photo:Kei Tsujiアタックしたジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)

どうしてもステージ優勝が欲しかった。序盤に逃げたファビオ(フェリーネ)が脱落したあと彼のサポートを受けてアタックしたけれど、多分タイミングが早すぎたんだ。もう少し静かに走って、我慢して、それからアタックすればチャンスが回ってくるはずだ。

難関山岳ステージを乗り切ったナセル・ブアニ(フランス、FDJ.fr)

マーシャルが教えてくれたので、グルペットの皆はタイムオーバーまで50分あると分かっていた。だからストレス無くフィニッシュすることができたよ。火曜日はスプリントを目指していくけれど、途中に難しい登坂が2つある。水曜日にはステルヴィオ峠で、土曜日はゾンコラン。チームメイトは上手く回復できると思う。明日の休息日は有効に使うよ。

別府史之(トレックファクトリーレーシング)と新城幸也(ユーロップカー)

29分07秒遅れでフィニッシュする新城幸也(ユーロップカー)29分07秒遅れでフィニッシュする新城幸也(ユーロップカー) photo:Kei Tsuji別府:今日は今回のジロでのバッドデイ。スタートからコンディションが優れず苦しんだ。序盤の平坦200kmで調子は少し良くなったけれど、とても辛い一日だった。

新城:自転車に乗っているときは痛みが少ない。日常生活の方が、痛いね。歩いたりとか…やれることはやった。ピエールは残りのステージできっと勝てる。自分にとってもそれは良いモチベーションになっているし、このままチームの仕事して、走りきれると思うよ!!明日の休養日は明後日の山岳に向けて大事な一日。きちんと休んで、治療して、山場の最終週に備える。

各コメントはチーム/個人公式ウェブサイトなど、新城幸也のコメントはTeamユキヤ通信より。

text:So.Isobe

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