5月9日のジロ・デ・イタリア開幕を前に、数チームが急遽メンバー変更を強いられている。北アイルランド(イギリス)入国に際して必要なビザの発行が遅れたため、マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)らのジロ欠場が決まった。



マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ) photo:Kei Tsuji短期滞在に限り、ヨーロッパ各国出身者のイギリス入国ビザは免除されている。しかしカザフスタンやロシア、南米出身者は滞在期間に関わらずビザが必要。そのビザの発行が遅れたため、数選手がジロ欠場を余儀なくされている。

アスタナチームの発表によると、ジロに出場予定だったマキシム・イグリンスキー(カザフスタン)とアレクセイ・ルトセンコ(カザフスタン)は、4月17日にフランス・パリのイギリス大使館にビザを申請した。しかし2週間経っても返答がなく、パスポートも返却されなかった。

そのためアスタナは両名をジロのメンバーから外すことを決めた。代わりにヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア)とボルト・ボジッチ(スロベニア)がスタートラインに並ぶ予定だ。なお、ドイツのイギリス大使館でビザ申請を行なったアンドレイ・ゼイツ(カザフスタン)は問題なくビザを受領している。

チームのGMを務めるアレクサンドル・ヴィノクロフは「手早く発行作業を行ったドイツのイギリス大使館に対し、フランスのイギリス大使館からは何の音沙汰もなかった。カザフスタンを代表する2人をジロのメンバーから外すことを残念に思う」とコメントしている。

同様にティンコフ・サクソのニコライ・トルソーフ(ロシア)らもビザ問題のためジロを欠場する。ビザ問題と言えば、ジロ出場予定のチームコロンビアがイタリアのイギリス大使館でビザを申請した際にパスポート返却が大幅に遅れたため、4月のツアー・オブ・ターキーを欠場。他にも今年チームNIPPOデローザのジュリアン・アレドンド(コロンビア)もビザの影響でヨーロッパレース参戦が遅れた。

text:Kei Tsuji in Belfast, Northern Ireland
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