12月1日、埼玉県行田市にて埼玉県自転車競技連盟主催による「古代蓮の里サイクルロードレース」が初開催された。埼玉車連によるレポートで紹介する。

埼玉県行田市の「古代蓮の里公園」近くの公道がコース。奥に見えるのが公園内にある展望台埼玉県行田市の「古代蓮の里公園」近くの公道がコース。奥に見えるのが公園内にある展望台 photo:Satoru.Kato
このレースは埼玉古墳群、忍城などいくつもの観光スポットのある行田市の全面的な協力によって実現。大会会場は古代蓮の里公園をベースとして開催。公園内には名物の「ゼリーフライ」の屋台や「古代蓮の里うどん」、多くの駐車場と清潔なトイレ、地元物産などの売店や展望タワーが備えられ、選手の利便性はもとより応援に来た家族などはレースの待ち時間でも楽しめる場所だ。

第1レーススタート前には、行田ならではの「忍城おもてなし甲冑隊」の迫真に迫る演武が披露され、選手・観客共に盛り上がった。レースコースは全面交通規制された広い2車線道路とテクニカルコーナーが続く農道で構成される全長3kmの周回コース。欧米での公道レースは一般的だが日本国内では少なく、首都圏内での開催は貴重な存在で、自転車レースファンにとって心から解放される存在だ。

行田名物、「忍城おもてなし甲冑隊」のパフォーマンスがレースを歓迎行田名物、「忍城おもてなし甲冑隊」のパフォーマンスがレースを歓迎 photo:Satoru.Kato埼玉県行田市の「古代蓮の里公園」近くの公道がコース。奥に見えるのが公園内にある展望台埼玉県行田市の「古代蓮の里公園」近くの公道がコース。奥に見えるのが公園内にある展望台 photo:Satoru.Kato

高校生の先頭集団高校生の先頭集団 photo:Satoru.Katoコーナーを曲がるエリートの先頭集団コーナーを曲がるエリートの先頭集団 photo:Satoru.Kato

参加クラスはほぼ10歳刻みの年齢別クラスと、ビギナー、中学生・高校生・女子の車連登録別、エリート男子など細かく設定された。個人タイムトライアルレースも設定され、マスドレースとともダブルエントリーすることもできた。

今回レースを活性化すべくスタートゴール地点に設定された周回賞(賞品500円クオカード)では広いレースコースを一杯に使い毎周回スプリント合戦が展開されゴール地点の観客は湧きクリテリウムならではの醍醐味を味わった。女子は全ての周回を独占。さて周回賞は? お小遣いになったのでは?また、各クラスとも1位の選手には来年度招待の招待券も贈られた。今後の埼玉車連の主催大会ではこの方式で、頑張った選手への報償を厚くして行く考えだ。

女子クラスの戦い女子クラスの戦い photo:Satoru.Katoエリート レース終盤に2人が抜け出すエリート レース終盤に2人が抜け出す photo:Satoru.Kato


冬期であるためコースエリアは見通しが良くほぼ全エリアを見渡せるポイントもあるので、観客はレース全体を確認できた。一方、選手にとっては風を遮る物が無いのでコーナー毎に風を読み位置取りする技量が重要になり、単に走力が有るだけでは有利とは言えない奥深いレース。幸い当日は無風・快晴下の 開催で、転倒者もほぼ無く選手は思う存分パフォーマンスを発揮した。

マスドレースと併せダブルエントリーでオープンタイムトライアルも走れたマスドレースと併せダブルエントリーでオープンタイムトライアルも走れた photo:Satoru.Kato最近ではレースイベントが増えてきたが、このレースはJCFルールに則り開催され日本自転車競技連盟の審判資格を持ったスタッフが運営する公式レースとなる。埼玉車連が進呈する表彰状を受けとるのは格別だ。

初開催にも関わらずビギナークラスへの参加者が多くみられた、審判は臨機応変にビギナー参加者に配慮し、スタートはローリングスタートが採用された。埼玉車連はこのレースをレース入門者に向けて門戸を開いている。

冬季に4戦開催の「埼玉クリテ」にもぜひどうぞ

埼玉車連では他にも「秩父宮杯」など公道レースを開催しており、通称「埼玉クリテ」と呼ばれているクリテリウムのシリーズ戦「埼玉県クリテリウム競技大会 浮城のまち 行田クリテリウム」が、12月より冬季4戦に渡って、同じく行田市で繰り広げられる。シリーズ全戦申し込みだけでなく、スポット参戦も可能となっている。羽生インターから25分、名物のゼリーフライや夕方からのイルミネーション目当てに参戦してみて欲しい。詳しくは以下リンクの埼玉県自転車競技連盟のホームページで。


photo:加藤 智


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