中盤過ぎて上りでペースアップしたのは西薗良太(チャンピオンシステム)。これに反応できたのは野中竜馬(シマノレーシング)と徳田優(鹿屋体育大学)だけ。50kmを独走した西薗がいくちじまロードレースを制した。



ロードレース パレードスタートロードレース パレードスタート photo:Hideaki TAKAGIツール・ド・いくちじまの2日目、11月3日(日)はロードレース。広島県尾道市の生口島南半分を周回する公道の1周15kmを10周する150km。1箇所上りがあり標高差は300m。しかし入り口が狭く曲がりくねり変化が大きく、数字以上のきつさがある。
2周目、宮内渉(愛媛県選抜)、徳田優(鹿屋体育大学)の2人が逃げる2周目、宮内渉(愛媛県選抜)、徳田優(鹿屋体育大学)の2人が逃げる photo:Hideaki TAKAGI
下りはハイスピードのコーナリング、そして平坦が長い。今年は上り途中のシトラスパーク内がスタート/フィニッシュ。昨年のような平坦スプリントでなく、上りで決着が付くコース設定。加えて朝からの雨でサバイバルレースが予想された。

参加チームは学連所属校、実業団チーム、地域選抜、そしてレモンアイランドミックスチームで各チーム5名までで混成も認められている。厳しいコースと天候、そして上りゴールのため西薗を中心に展開することが予想された。
5周目、阿曽圭佑(中京大学)が単独先頭5周目、阿曽圭佑(中京大学)が単独先頭 photo:Hideaki TAKAGI
上りのたびにペースアップする西薗

シトラスパーク園内を2周のパレード走行のあと、44人が正式スタート。学生ロードレースカップシリーズリーダージャージを着る金井誠人(明治大学)がスタート後にペースを上げ、ファーストアタックは早川悠樹(鹿屋体育大学)。その後はまとまり平坦部分はアタックはかかるが決まらない。上りで宮内渉(愛媛県選抜)が抜け出しこれに徳田が合流。2人で1周強を逃げる。

3周目すぐの上りで西薗がメイン集団でペースアップ、宮内と徳田を吸収し10人ほどに。3周目後半には後続も合流、4周目すぐに西薗がペースアップ、11人の集団に。平坦部分でここから阿曽圭佑(中京大学)が単独抜け出す。阿曽は2周にかけて単独で先行する。
7周目、上りで西薗良太(チャンピオンシステム)と徳田優(鹿屋体育大学)の2人に7周目、上りで西薗良太(チャンピオンシステム)と徳田優(鹿屋体育大学)の2人に photo:Hideaki TAKAGI
6周目には逃げや追走、メインはすべてひとつになり、後半の上りへ。ここで西薗がペースアップすると付いていけたのは野中竜馬(シマノレーシング)と徳田だけ。7周目に入りすぐの上りを3人で走るが西薗が強く、野中が離れ、そして徳田も離れて下りへ。ここで野中が復帰して先頭の西薗に追いつく。

先頭3人の攻防

先頭は西薗と野中の2人で交代して徳田の合流を阻む。しかし野中も西薗の平地のスピードに付いていけずに離れてしまう。この7周目の途中、残り50kmを西薗は独走することを選択する。後続は野中、徳田が単独で、さらに前日のクリテリウム覇者、クース・ヤーレン・カース(サイクリングチーム・アムステルダム)らが追走するが大きく離れてしまう。
7周目、平坦区間で逃げる西薗良太(チャンピオンシステム)と野中竜馬(シマノレーシング)が徳田優(鹿屋体育大学)を突き放す7周目、平坦区間で逃げる西薗良太(チャンピオンシステム)と野中竜馬(シマノレーシング)が徳田優(鹿屋体育大学)を突き放す photo:Hideaki TAKAGI
最終周回もこの構図で、いっぽう4位以下は先頭から9分差に達して規定どおりに降ろされる。これで3人だけがコース上を走ることに。そして西薗はペースを落とさずにゴール。4分16秒差で野中が続き、3位の徳田は1分半ほどあった野中との差を42秒まで詰めてゴール。
西薗良太(チャンピオンシステム)が後続に4分の差をつけて優勝西薗良太(チャンピオンシステム)が後続に4分の差をつけて優勝 photo:Hideaki TAKAGI
周回中、上りのたびにペースを上げて集団を絞り、そしてライバルを疲れさせたのは西薗。これで野中を引き離した。徳田も西薗と野中の連携で合流させなかった。2週間前に行われたジャパンカップで野中は19位(日本人3位)、西薗は25位(同5位)に入った。この2人の走りは大学生にとって自分の位置を知るのに十分に指標になったはず。
エリートクラス表彰、完走者はこの3人だけエリートクラス表彰、完走者はこの3人だけ photo:Hideaki TAKAGI
西薗良太(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)のコメント
上りでペースを上げた西薗は「ここは平坦が長いので後続に差をつけるには上りでタイム差を稼がないといけなかったのでペースを上げた。野中が追いついたときには徳田の脚を削ることができた。でもその野中もいっぱいだったようなので一人で行った」と語る。そして「徳田は上りで僕と真っ向勝負ができたと思うが、ほかの選手に対しては走り方について何か工夫が欲しかったと思う」と学生にアドバイスも。
大会をつくり上げた人たち大会をつくり上げた人たち photo:Hideaki TAKAGI
徳田優(鹿屋体育大学)のコメント
大学生でトップ成績の徳田は「学生で一番でなく全体での一番しか狙っていなかったので悔しい。西薗さんと上りで勝負する自信があったが、その上りで千切られたしまったので。先輩は北海道で勝っているので、僕はここで西薗さん野中さんと戦えないといけなかった。自分が弱かったのを痛感させられた」と語る。

結果 150km
1位 西薗良太(レモンアイランドミックスチーム/チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)4時間19分08秒
2位 野中竜馬(広島県選抜/シマノレーシング)+4分16秒
3位 徳田優(鹿屋体育大学)+4分58秒
以上完走者3名

photo&text:高木秀彰
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