今大会最初の頂上ゴールが設定されたジロ・デ・イタリア第4ステージ。2級山岳の緩斜面を集団内で乗り切ったエンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス)が、雨のゴールスプリントを制した。

レース序盤は崖に沿ったアップダウンが続くレース序盤は崖に沿ったアップダウンが続く photo:Kei Tsujiイタリア半島を長靴に例えるならば、足の甲をつま先に向かって走る第4ステージ。カンパニア州からカラブリア州に至る今大会最長クラス246kmの大部分は、ティレニア海に沿った直線的な平坦路。ラスト50kmを切ってから内陸に入って行く。

逃げグループを形成するジュリアン・ベラール(フランス、アージェードゥーゼル)ら逃げグループを形成するジュリアン・ベラール(フランス、アージェードゥーゼル)ら photo:Riccardo Scanferla何と言ってもラスト7kmで頂上を迎える標高907mの2級山岳クローチェフェラータがこの日のポイント。登坂距離16.8kmで、実質的な勾配は5%強。頂上通過後に短い下りと平坦路をこなしてセッラ・サンブルーノにゴールする。実質的に今大会最初の頂上ゴールだ。

チームメイトに守られて走るマリアローザのルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)チームメイトに守られて走るマリアローザのルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ) photo:Riccardo Scanferla晴れ渡ったポリカストロ・ブゼンティーノをスタートし、切り立った崖沿いに走るレース序盤にアタックが決まる。エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニジョカトリ)やフランシス・ムレー(フランス、FDJ)ら7人が飛び出すと、メイン集団はすんなりとこの動きを見送った。

2級山岳クローチェフェラータを登るブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)ら2級山岳クローチェフェラータを登るブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)ら photo:Kei Tsuji総合で2分39秒遅れのセッラはマリアローザを脅かす存在。そのためカチューシャは逃げグループとの間合いを慎重に図る。最大7分あったタイム差は、平坦路で着々と縮小。ゴール40km手前の3級山岳ヴィーボヴァレンティアまでに全ての逃げは吸収された。

雨の2級山岳クローチェフェラータでアタックするダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)雨の2級山岳クローチェフェラータでアタックするダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ) photo:Riccardo Scanferlaレオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス)やマルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)らの度重なるアタックも実らず、カチューシャが率いるメイン集団は最後の2級山岳クローチェフェラータに突入する。

ゴールスプリントを制したエンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス)ゴールスプリントを制したエンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス) photo:Riccardo Scanferla降り始めた雨とあたりを包む霧の中、昨年ツアー・オブ・カリフォルニアのクイーンステージで独走勝利を飾ったジュリアン・ジョルジュ(フランス、アージェードゥーゼル)がアタックを成功させた。

登坂距離12kmの登りでハイペースを刻んだのはスカイプロサイクリング。集団の人数は60名ほどまでに絞られたが、勾配が緩いため、決定的なセレクションには至らない。するとメイン集団の中から蛍光イエロージャージのダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)が飛び出した。

ロビンソン・シャラプゴメス(コロンビア、コロンビア)とともにメイン集団を引き離したディルーカは、そのまま先頭のジョルジュをパス。濃い霧に包まれた2級山岳の頂上をクリア。メイン集団に対して10秒のリードを得たディルーカとシャラプゴメスが、雨に濡れたテクニカルなダウンヒルを攻める。

ディルーカだけが先頭に生き残ってラスト1km。しかし逃げ切りは叶わず、ディルーカはラスト300mで吸収されてしまう。ゴールスプリントの結果、エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス)が先着した。

プロ2年目、23歳のバッタリーンが2度目のジロでステージ優勝。名門ザルフ出身のバッタリーンは「(2級山岳の)勾配が緩かったことが幸いした。自分向きの登りだったんだ。早めのスパートが功を奏したよ」と語る。

なお、エンリーコは1981年にジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝しているジョヴァンニ・バッタリーンと同じ名字&同じヴェネト州マロスティカ出身だが、両者に血縁関係は無いとのこと。

マリアローザはルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)がキープ。パオリーニはあと数日間マリアローザを着続けることになるだろう。

一方、2級山岳の下りでブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)は17秒の遅れを喫した。スカイプロサイクリングはラスト3km以内で発生した落車の影響でウィギンズが遅れたと訴えたが、審判はそれを認めず。ウィギンズは総合2位から総合6位にダウンしている。

第4ステージ優勝 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス)第4ステージ優勝 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス) photo:Riccardo Scanferlaマリアローザを守ったルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)マリアローザを守ったルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ) photo:Riccardo Scanferla



ジロ・デ・イタリア2014第4ステージ結果
1位 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォーレ・CSFイノックス)15h18'51"
2位 ファビオ・フェリーネ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
3位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)
4位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイプロサイクリング)
5位 アルノー・ジャネソン(フランス、FDJ)
6位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
7位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
8位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・シャープ)
9位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)
10位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)

個人総合成績
1位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)                    9h04'32"
2位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイプロサイクリング)                +17"
3位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)                    +26"
4位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)                    +31"
5位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・シャープ)                    +34"
6位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)
7位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ)                    +36"
8位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング)         +37"
9位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)              +39"
10位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)               +42"

ポイント賞
ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)

山岳賞
ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)

新人賞
ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)

チーム総合成績
カチューシャ

text&photo:Kei Tsuji in Serra San Bruno, Italy
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投稿者: 富野 由悠季
出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010)
装丁: 単行本, 438 ページ