TTスペシャリストをズラリと揃えたガーミン・スリップストリームは、今年もクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ)のマイヨジョーヌ獲得に闘志を燃やす。プロツアーチームに昇格した今年、更なる躍進が期待される。

パリ〜ニースでステージ優勝を飾ったクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン)パリ〜ニースでステージ優勝を飾ったクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン) photo:Cor Vos昨年プロコンチネンタル登録ながらグランツールで活躍し、今年からGPS機器製造会社ガーミンのサポートを得てプロツアーチームに昇格したガーミン・スリップストリーム。元プロ選手のジョナサン・ヴォータース監督率いるこの北米チームは、厳格なアンチドーピング検査体制を有している。

エースを務めるのは、USポスタルやチームCSCで長年アシストとして働き、昨年6度目のツールで総合4位に入ったクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ)だ。昨年はシーズンを通して安定した成績を収めたが、今シーズンの目立った成績はパリ〜ニースでのステージ優勝のみ。


ジロ最終TTで1秒差の2位に入ったブラドレー・ウィギンズ(イギリス、ガーミン)ジロ最終TTで1秒差の2位に入ったブラドレー・ウィギンズ(イギリス、ガーミン) photo:Kei Tsujiヴァンデヴェルデはジロ・デ・イタリアの序盤ステージで落車し、肋骨を骨折してしまう。ツール出場が危ぶまれたが、何とか開幕までに復活した。油の乗った33歳のヴァンデヴェルデ、7度目のツールで念願の表彰台、そしてマイヨジョーヌ獲得なるか。

チームにはデーヴィッド・ミラー(イギリス)、デーヴィッド・ザブリスキー(アメリカ)、ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)の3名のTTスペシャリストがいる。ミラーは過去に3度、ザブリスキーは過去に1度ツールでステージ優勝。両者ともマイヨジョーヌ着用経験有りだ。トラック世界選手権で計6つの金メダリストを獲得してるウィギンズは、グランツールでの優勝経験無し。ジロ最終日のローマ個人TTでは僅か1秒差で2位だった。

この3名は個人TTの有力候補。初日から総合上位に多くの選手を送り込むだろう。チームTTが復活した今年、ヴァンデヴェルデにとって3名は心強い存在になる。

名発射台ジュリアン・ディーン(ニュージーランド)に支えられたタイラー・ファラー(アメリカ)は、集団スプリントでヨーロピアンスプリンターに対抗する。ジロでは2度ステージ2位を経験したが勝利には結びつかなかった。ツールは初出場だ。

ガーミンメンバー
51 クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ)
52 ジュリアン・ディーン(ニュージーランド)
53 タイラー・ファラー(アメリカ)
54 ライダー・ヘジダル(カナダ)
55 マルティン・マースカント(オランダ)
56 デーヴィッド・ミラー(イギリス)
57 ダニー・ペイト(アメリカ)
58 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)
59 デーヴィッド・ザブリスキー(アメリカ)

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