昨年ロンドン五輪ロードと世界選手権ロードのダブルタイトルを獲得したマリアンヌ・フォス(オランダ)が、5年連続6度目のシクロクロス世界王者の座についた。

最前列でスタートを切るマリアンヌ・フォス(オランダ)最前列でスタートを切るマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vos2006年、2009年、2010年、2011年、2012年のシクロクロス世界チャンピオンで、2012年ロンドン五輪ロード金メダリスト。2012年に2度目のロード世界選手権制覇を果たし、2008年の北京五輪ポイントレース、2008年のトラック世界選手権ポイントレース、ならびに2011年のトラック世界選手権スクラッチでチャンピオンに輝いた25歳のフォスが、また一つ世界タイトルを手に入れた。

直近のUCIシクロクロスワールドカップで3連勝を飾ったフォスは、午前11時にスタートしたエリート女子レースで再び圧倒的な力を披露した。

マイナス1周回の26位 豊岡英子(パナソニックレディース)マイナス1周回の26位 豊岡英子(パナソニックレディース) photo:Sonoko Tanakaホールショットは取れず、最初の半周はルーシー・シェネルルフェーブル(フランス)らに先行を許したが、1周目が終わる頃にはすでにフォスが独走態勢に。雪に覆われた白いコースに一本だけ引かれた茶色いラインを、フォスが力強いペダリングで進んで行く。

マイナス2周回の30位に終わった福本千佳(同志社大学)マイナス2周回の30位に終わった福本千佳(同志社大学) photo:Sonoko Tanaka一方、今シーズンのUCIシクロクロスワールドカップで4勝を飾り、シリーズチャンピオンに輝いたアメリカ期待のケイティ・コンプトンはスタートから出遅れたが、レース中盤から徐々に順位を上げて単独2番手に。しかし先頭フォスとのタイム差は縮まらなかった。

最終的にコンプトンを1分34秒、シェネルルフェーブルを2分10秒引き離してゴールしたフォス。オランダはジュニア男子、U23男子、そしてエリート女子でアルカンシェルを獲得することに成功した。

「すでに5回勝っていたから、6回勝つのは簡単だと思われるかも知れないけど、レース前にはナーバスになっていた。今日はスタートからゴールまで、ノーミスで走ることに集中。自分のレースに集中した」と自身10枚目のアルカンシェルを手にしたフォスは語る。

日本勢の最高位は豊岡英子(パナソニックレディース)の26位で、30位の福本千佳(同志社大学)とともにフルラップは果たせず。日本人選手のレースの様子やコメントは、後ほどアップする田中苑子フォトグラファーによる現地レポートをご覧下さい。

1周目から独走するマリアンヌ・フォス(オランダ)1周目から独走するマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vos圧倒的な力で6度目の世界チャンピオンに輝いたマリアンヌ・フォス(オランダ)圧倒的な力で6度目の世界チャンピオンに輝いたマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vos

選手コメントはベルギーのSporzaより。

エリート女子
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ)             43'00"
2位 ケイティ・コンプトン(アメリカ)            +1'34"
3位 ルーシー・シェネルルフェーブル(フランス)       +2'10"
4位 カテリーナ・ナッシュ(チェコ)             +2'12"
5位 サン・ファンパーセン(オランダ)            +2'15"
6位 エヴァ・レクナー(イタリア)              +2'17"
7位 ジャスミン・アカーマン(スイス)            +2'36"
8位 サブリナ・ストゥルティンス(オランダ)         +3'06"
9位 エレン・ヴァンローイ(ベルギー)            +3'18"
10位 ケイトリン・アントノー(アメリカ)           +3'19"
26位 豊岡英子(パナソニックレディース)          -1Lap
30位 福本千佳(同志社大学)                -2Laps

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Sonoko Tanaka