誰よりもバイクの性能にこだわってきたキャノンデール

創業以来、常に「理想の走り」を追求してきたキャノンデール。フレーム素材に大きな進化をもたらしたオーバーサイズのアルミニウムフレームの誕生から約30年の時を経て、キャノンデールは再び革新をもたらす。カーボンという素材を、究極的に突き詰めたエボリューショナルなロードバイクフレームがSUPERSIX EVO だ。

SUPERSIX EVO 最上位モデルのULTIMATESUPERSIX EVO 最上位モデルのULTIMATE
キャノンデールはこの新フラッグシップのフレームの開発にあたり、常に2つの目標を掲げ、数えきれない時間と膨大なテストを重ねてきた。

一つは、ライダー・バイク・路面という三者間の理想的なバランスを実現すること。
もう一つは、次に挙げる根源的な問いの答えとなる性能の追究だ。

「より速く、より遠くへ、無駄なく走るために何ができるか?」
「さらなるスピード、最高の力を引き出す瞬間に、どう貢献できるか?」


重量、剛性、追従性、そしてエアロダイナミクス

「ライダーの走りを妨げる要素がすべて取り除かれ、バイクが体の延長のように感じられるバイク」それがSUPERSIX EVOだ「ライダーの走りを妨げる要素がすべて取り除かれ、バイクが体の延長のように感じられるバイク」それがSUPERSIX EVOだ ロードバイクが理想的な走りを実現するには、重量、剛性、路面追従性、エアロダイナミクスの4つの要素が必要だ。さらに重要なことは、どれか一つの要素が突出して優れるのではなく、相反するこれらの要素がバランス良く調和し、それぞれの働きが最高のパフォーマンスを発揮することだ。

SUPERSIX EVO が追求した性能とは、「ライダーの走りを妨げる要素がすべて取り除かれ、バイクが体の延長のように感じられるバイク」だ。ライダーに本当に必要なものを提供し、そうでないものを取り除く。

かつてない性能を調和させたバイク。SUPERSIX EVO は、キャノンデールが歩んだ開発史における技術の結晶だ。


「軽量」「剛性」という性能

バリステックカーボン構造 - 軽量、剛性、強度、この3つの究極の配分比率を実現。バリステックカーボン構造 - 軽量、剛性、強度、この3つの究極の配分比率を実現。

軽量化を実現したテクノロジー

超軽量のフレームを開発することは、最小限の素材で最大限の性能を発揮することを意味する。キャノンデールの約30年におよぶフレーム開発の経験から得たデータとテスト結果は、SUPERSIX EVOのフレーム各部の最適なチューブ形状と的確なカーボンレイアップを決定する際に非常に効果的な要素となった。

キャノンデールが誇るバリステック・ユニディレクショナル・カーボンテクノロジーは、剛性や強度を犠牲とせずにチューブ径を細くすることを可能にした。高精度のレイヤーごとのFEA(コンピューター解析)プログラムの負荷分析とCNC技術に支えられたカーボンカッティングテクノロジーにより、チューブには余分な素材が一切含まれていない。その結果、誰もが認める軽量バイクが誕生した。

歴史上もっとも軽く、もっとも強い剛性をもつバイク

歴史上最軽量のマスプロフレームであるにもかかわらず、SUPERSIX EVOは並外れた強度と剛性を兼ね備えている。それを支えているのが、耐衝撃性に優れた樹脂と、連続性を備えた外装素材としてデザインされたカーボンファイバーを使用した「バリステックカーボン構造」だ。

この構造により耐久試験と破壊試験において、SUPERSIX EVOは、キャノンデールのロードバイク史上もっともタフとされたアルミニウムバイク「CAAD9」をも上回る強度をもつことが証明された。

公平で先入観のない検査結果を保証するため、第三者検査機関であるドイツのZEDLER FAHRRADTECHNIK社によって検査されている公平で先入観のない検査結果を保証するため、第三者検査機関であるドイツのZEDLER FAHRRADTECHNIK社によって検査されている

バリステックカーボン構造がもたらす最高の剛性

SUPERSIX EVOは、最適な剛性と乗り心地を実現するため、ハイモジュラスカーボンとウルトラハイモジュラスカーボンファイバーを細い糸状に成型したシートをフレーム側部に使用した。このシートはフレーム接合部をまたいでフレーム全体を一つに繋ぐような構造となり、理想的な横剛性とねじれ剛性を実現している。

SUPERSIX EVOは、最適化されたチューブ形状とカーボンシートレイアップ、さらにバリステックカーボン構造を組み合わせることで、軽量・剛性・強度、この3つのバランスを最高レベルで満たすことに成功した。

そして、業界の基準として知られるドイツの第三者検査機関「Zedler Fahrradtechnik(通称:ゼドラーラボ)」において142.3Nm/deg/kgという最高の結果を残し、驚異的な重量剛性比を実現したことが証明された。



「路面追従性」という性能

SPEED SAVEマイクロサスペンション・テクノロジー

SUPERSIX EVOには、キャノンデールが「マイクロサスペンション」と定義するショックアブソーバーが搭載されている。リアバックの「スピードセーヴ「(SPEED SAVE)」と、フォークブレード先端から後方にオフセットした位置にあるエンド「オフセット・ドロップアウト(OFFSET DROPOUT)」だ。

SPEED SAVEマイクロサスペンション・テクノロジーSPEED SAVEマイクロサスペンション・テクノロジー ZONE 1はライダーの安定性を損なわないダイナミックなフィーリングを、ZONE 2は快適な乗り心地を与えてくれる
これらはF1マシンに搭載されるサスペンションのように、両輪の路面追従性を高め、極限の旋回性と加速性を生み出すことに成功している。驚異的な横剛性とねじれ剛性によって生み出される垂直方向へのわずかな屈曲が、コーナリングスピード、ペダリング時の反応、ひいてはコントロール性能を極限まで高めてくれる。

そして秘密はシートチューブにもある。カーボンレイアップを最適化することにより、前後方向にわずかなしなやかさを発揮するよう設計されているのだ。路面からの微振動や大きな衝撃を緩和し、長時間ライドのストレスを緩和し、快適性を高めてくれる。滑らかに走ることが速さにつながるのだ。


スリム化が産み出すエアロダイナミクス

年を追うごとに顕著になるフレームのオーバーサイズ化。SUPERSIX EVO は、自ら作ったその流れに別れを告げる革新的なバイクだ。計算され尽くしたチューブ形状と、キャノンデールが誇るバリステックカーボン構造との組み合わせによって、チューブサイズを抑えたにもかかわらず、横剛性とねじれ剛性を高めることに成功した。

チューブの直径を小さくしても強度と剛性を保っており、他のオーバーサイズ・フレームと比べて小さな前方部となっているチューブの直径を小さくしても強度と剛性を保っており、他のオーバーサイズ・フレームと比べて小さな前方部となっている SUPERSIXに比べ、EVOのダウンチューブの直径は約20%細くなり、フォークブレードは幅を15%以上減少、さらにヘッドチューブは上側1-1/8インチ、下側1-1/4インチのテーパーステアというスリム化に成功した。

つまり、流線型のチューブを使用したりせず、重量と剛性の妥協を一切許さずに、高いエアロダイナミクス性能を獲得した。空気抵抗を左右するマシンの前面投影面積において大きな意味をもつサイズダウンを達成したのだ。

しかもトップチューブの中心部付近を細くすることによって、より抵抗の少ないエアロポジションとペダリングのしやすいニークリアランスの確保も可能にしている。


リクイガス・キャノンデールによる実戦テスト

ヴィンチェンツォ・ニーバリとイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)ヴィンチェンツォ・ニーバリとイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) photo:Kei Tsuji
いくら机上の設計が優れていたとしても、ライダーが乗って満足を得られなければ意味が無い。キャノンデールはリクイガス・キャノンデールという最高のテストライダーたちにSUPERSIX EVOのプロトタイプを用意し、テストを繰り返してきた。

ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) photo:www.ilgirodisardegna.it そのフィードバックが製品化にあたって生かされている。そして彼らによる「プロレース」という最高のフィールドテストへの投入も始まっている。


イヴァン・バッソには、より軽やかに登りを
ヴィンチェンツォ・ニーバリには、より速く下りを
ペーター・サガンには、より強くスプリントを
ダニエル・オスには、より滑らかな走りを


勝利という結果が出るのはこれからだ。




次回はインプレッションと開発者インタビューをお届けする。

提供:キャノンデールジャパン 制作:シクロワイアード