Contents

フローティングの自然さと調整が簡単なのが好み

プロフィール

小又 周作さん
所属チーム:アミカルシクリステ・ムーラン・ベンテ
自転車趣味暦10年、レース暦5年
こんな走り方しています:ロングライド、ロードレース、クロスカントリー
ペダル使用暦:タイム、シマノSPD-SL

「膝にやさしいペダル」と聞いていたので、スピードプレイには以前から大変興味がありました。「フリーフロートシステム」は他社製品と違ってスプリングの力を利用して脚の角度を矯正しないため、動きがとても自然で、膝への負担を軽減してくれます。

また、動きがペダルの中心を回転の中心として動くのがいい。これを体験してしまうと、例えばルックやシマノなどのつま先を回転軸として足が動くペダルがストレスに感じてしまうほどです。

クリートの動きがスムーズなのに、タテ方向には不快なガタがない点も快適な使い心地の要因です。ガッチリはまって無理に足を引き上げても抜ける心配がない。でも横にひねれば自然な感じで(他社製ペダルと同じように)外れる。

ペダルが小さいのにもかかわらず、足の裏全体で踏める感覚があり、とても安定感があります。クリートがペダル本体と言っても良さそうな感じです。

ペダル厚みも少なくコンパクトなので、コーナリング時にペダルを地面に擦ることがまったく無くなりました。BBハイトの低い自転車が好みなのですが、クリテリウムでも躊躇無くコーナーを攻めることができます。

私の場合、クリテリウムではペダルが左右に動いたほうがいいのです。なぜならコーナー立ち上がりなどで身体をよじるようにしても膝に負担なくペダルを漕ぐことができるからです。

通常のロードレースではなるべく動かさず、最小限のアソビにセットするのが好みです。なぜなら無理をする場面でペダリングが乱れると、ペダルが動くとさらにフォームが崩れてしまうからです。レースによっては固定してしまいます。そういったシーンごとの調整もドライバー一本で簡単にできるのもいい点です。

チュッパチャップスのようなボディデザインと、カラーで選べるのも好きですね。フレームカラーやシューズに合わせた色の組み合わせが楽しめるのはスピードプレイだけですね。アソビ心があって楽しい!

足とペダルが接着しているような感覚

プロフィール

前川 真伸さん
所属チーム:over-do
自転車趣味暦5年、レース暦半年(埼玉クリテリウム、Giro de Hotaka)
こんな走り方しています:ロードで通勤・峠・自転車旅行(四国お遍路他)・MTB少々。
ペダル使用暦:シマノSPD 5年、LOOK Keo 3年、エッグビーター 10日
まずクリートを標準の3穴シューズに取り付けました。3段階で取り付けなければならないので、前後左右の位置決めに手間が掛かることを最初は面倒に感じました。ただ、クリートの前後・左右それぞれが別の階層で固定されていて、さらにネジをワッシャーを介さず締め付けるので、クリート位置を把握しやすくなっています。

フローティング角度の調整がクリート側のネジで調整できますので、無段階で、さらに左右のフローティング角をそれぞれ個別に設定できることは非常に便利です。ネジを緩めてクリート全体をずらす必要もありません。それぞれの修正には手間が掛かりますが、クリートの位置決めにシビアな方でも調整回数は減るのではないでしょうか。この点非常に気に入りました。

スピードプレイは両面で嵌めることが出来るので、ペダルを嵌める時に面を気にすることも無く嵌めることができます。クリート穴の周辺がテーパー状になっているので、多少大雑把にペダルを探っても滑ることも少なくキャッチすることができます。

下を向いてペダルの状態を目視して確認する必要はほぼありません。最初に嵌める時にはかなり硬いと感じましたが、慣れてコツを掴めば問題なく嵌められ、馴染みも出てきます。嵌る時は「パチッ」と嵌る感じで、ルック・keoと比較するとその衝撃は小さく感じました(keoは「カチン」)。

クリートがペダルを包み込むように嵌るので、ガッチリと、また、クリートとシューズが他のものと比べ密着するので、ダイレクトに足先全体で踏めているような感覚です。クリートとペダルの遊びも少なく、まるで接着しているような感覚で回すことが出来ました。keoに比べて、ぺダルとクリートが嵌らなくても滑りにくい点もいいですね。
ネックは歩行時。接地部分が金属プレートになるので歩きにくいこと。金属なので減りは少ないとは思いますが、コーヒーショップカバーを用意しておくといいでしょう。

他のペダルと一線を画する小ささ、丸くてパッと見シンプル。カラーバリエーションが豊富で、他の人から注目を浴びます。
私がペダルを選ぶ際に重視しているポイントの、踏んだ感触、見た目、価格、機能、重量をバランス良く満たしてくれるペダルでした。


ダンシングでもジャストミートの踏み心地が得られる

プロフィール

中曽 佑一さん
所属チーム:over-do
自転車暦5年、レース暦2年
こんな走り方しています:ロードレース、ロングライド、MTB
ペダル使用暦:シマノSPD-SL 2ヶ月、LOOK 半年、LOOK Keo 2年、スピードプレイ 1ヶ月
スピードプレイを使ってもっとも驚いたのは、ストレスをまるで感じさせないところです。従来のペダルが悪いとは思いませんが、150kmを超える距離を走ると、どんなにセッティングをうまくやっても、足に違和感を感じることがあるものでした。ですが、このペダルは足の”ひねり”をスプリングなどで強制的に戻す機構が存在しないことや、踏み面が従来のペダルに比べると大きく感じるので、ストレスや違和感をほとんど感じることがありません。

また、従来のペダルでは”ひねり”の支点がクリートの先端だったのですが、このペダルは支点がもっとも力を入れるクリートの中央にあることにより、ダンシング等で足をひねったとしても、足に対するペダルの位置が変わることはありません。それにより、どのような状況でも自分の踏みたい面からズレるというストレスを感じません。
自分は体重も軽いこともあり、ダンシングを多用するタイプなので、この特長が一番メリットを感じた点です。

クリートセッティングに関しては、構造的に素晴らしいと思う。従来の3点でネジ止めするタイプは、どうしても純粋に前後・左右に動かすことができなくて、微妙なセッティングの時にズレが生じやすかった。さらに、ここに角度を決める要素がついてくるので、セッティングの時はかなり神経を使ったものです。
ですが、このペダルなら前後・左右が独立に動くことにより、自分の感覚を頼りに、より簡単に、正確に取り付けることができると思います。

しかしながら、取り付け方が従来のペダルより複雑な上に、取り扱い説明書が少し分かりづらいと思いました。それが唯一の欠点かもしれません。ですが、このこと以外に欠点が見つからないのは、とても優秀な証だと思います。

ターゲットユーザーを特に選ばないオールマイティーなペダルだと思います。レース志向ユーザー向けの製品と思われがちですが、ストレスフリーな設計は、ロングライドなどでも十分実力を発揮してくれると思います。

あえてユーザーを選ぶならば、レース志向のユーザーなら、ゼロのチタンモデルを使用すれば軽量性と狭いQファクターを重視できますし、エントリーユーザーやロングを走りたいと思う人なら、クロモリやステンレスを選択し、ボディの4色のカラーバリエーションから自分のバイクにあった色を選ぶ楽しみを重視できます。

機能面では現行のロードペダルで一番進んでいる

プロフィール

濱野貞義さん(大福屋
所属チーム:大福屋レーシング
1959年生まれ、サイクリング歴30余年
こんな走り方しています:レースは年間10戦程度。ショップ店長として週末に50〜100キロの走行会。JCF選手、審判登録。
主な入賞歴:群馬CSCグランプリ2009クラス2位、日刊GP西湖2009クラス3位、埼玉クリテリウムマスターズ総合2位他多数
ペダル使用暦:クリップ&ストラップ時代から、ビンデイングペダルは主要モデルをほぼ全て使用。現在はLOOK KeoとシマノSPD-SLを使用
組付けはシャフトまわりがすっきりしていて作業しやすい。15ミリのスパナは最近のペダルでは使わないが、確実な締め付けができて良い。クリートの取り付けは、ペダルシャフトの位置に印があり、クリートの回転中心もはっきりしているので問題なく取り付け出来る。調整幅は他のペダルシステムと同じくらいで普通か。デザイン、色はポップな感じで、最近のカーボンフレームの造形にも違和感無い。

さて、実際に使ってみると、ペダルキャッチに少々戸惑う。前後長が短いので、クリートがペダルに引っかかる感じは希薄だ。作動音が小さいので、最初はこじって確認してみた。リリースは簡単で、他のモデルと同程度。

肝心のぺダリングは、予想に反して(?)極めて自然でスムースだ。パワーロスが極めて少なく、効率よく伝わる感じがする。スタックハイトが低く、クリートの水平回転軸がペダルシャフト上で、かつペダルの中心であるためと思われる。

足首をひねってもQファクターが変化しないのも良い点だ。群馬CSCグランプリで実戦投入したが、ぺダリングスキルが向上したような印象だった。シッテイング、ダンシングともスムーズにでき、クリートの固定力も適切で、外れたりすることは皆無。

機能面では現行のロードペダルで一番進んでいるのではないだろうか。ライダーに与えるストレスが最も少ない。ルックKEOやシマノSPD-SLはクリートが扇型に動くので、かかとが外側に開くとQファクターは大きくなる。タイムはさらに顕著である。

クリート回転の中心とパワーポイントが一致しているような感覚であった。気になる点はクリートがやや高価なこと、耐久性、メンテナンス性(キャッチ機能がクリート側の為、クリーニングと注油が欠かせない)。左右専用なので片減りしたら左右交換とはいかない事。しかしながら、欠点を上回る機能面の魅力には強く惹かれる。という訳で、自腹購入決定。以後常用することになりそうだ。お客様の関心も高く、取扱決定後1週間で3セット販売!今後の主力商品になるかも知れない!?

2008ツール・ド・フランス覇者カルロス・サストレの足元。スピードプレイペダルのクリート取り付けプレートには左右の脚の長さの差を補完するカスタマイズが施されている2008ツール・ド・フランス覇者カルロス・サストレの足元。スピードプレイペダルのクリート取り付けプレートには左右の脚の長さの差を補完するカスタマイズが施されている
提供:JPスポーツグループ 企画/制作:シクロワイアード