トレックファクトリーレーシングの別府史之も駆けつけ、今年も大盛況で開催されたトレックワールド。トピックは何と言っても最軽量を謳うロードバイク「エモンダ」の登場だ。トレック本社からジョン・バーク社長も駆けつけた3日間の大展示会の模様をお伝えします。

国立京都国際会館のホールで行なわれたトレックワールド国立京都国際会館のホールで行なわれたトレックワールド photo:Kei Tsuji

京都で開催された国内最大級のワンブランド展示会「トレックワールド」

国立京都国際会館のホールで行なわれたプレゼンテーション国立京都国際会館のホールで行なわれたプレゼンテーション photo:Kei Tsuji
壇上で熱弁を振るうジョン・バーク社長壇上で熱弁を振るうジョン・バーク社長 photo:Kei Tsujiジョン・バーク社長と登壇する別府史之(トレックファクトリーレーシング)ジョン・バーク社長と登壇する別府史之(トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsuji

世界各国で開催されているトレックワールド世界各国で開催されているトレックワールド photo:Kei Tsuji「トレックワールド」とは、その名の通りトレックの世界を凝縮したディーラー&メディア向けの展示会だ。世界各国で毎年夏場に行なわれ、日本では国立京都国際会館にて4回目の開催となる。

ワンブランドの展示会としては国内最大級。3日間のスケジュールの中には新製品のセミナーやテストライドなどが詰め込まれている。各国を飛び回るジョン・バーク社長も会場に脚を運び、ショップ店員やジャーナリストたちと交流するとともに自らバイクに乗ってライドを楽しんだ。

トレックは基本的にモデルイヤーを設定しておらず、新製品の発表は準備が出来しだい、順次発表している。ディラーやジャーナリストたちは発表されたばかりのニューモデルの説明を受け、実際に試す。今年はそこにトレックファクトリーレーシングの別府史之も加わり、世界で闘うトップ選手との交流の場も設けられた。

エモンダの他、最新バイクやアクセサリーが登場

「最軽量ロード」に位置づけられるエモンダ「最軽量ロード」に位置づけられるエモンダ photo:Kei Tsuji
「エンデュランスロード」に位置づけられるドマーネ「エンデュランスロード」に位置づけられるドマーネ photo:Kei Tsuji「エアロロード」に位置づけられるマドン「エアロロード」に位置づけられるマドン photo:Kei Tsuji

例年ロードバイクとMTBの試乗車がまんべんなく用意されたが、今年は試乗エリアの大部分をロードバイクが占めた。それもそのはず、ディーラーにとってはリリースされたばかりのエモンダを試す絶好のチャンス。各モデルの試乗車が豊富に揃えられ、それらが一目散にテストコースに駆りだされて行く。エモンダに懸けるトレックの意気込みを感じさせた。

ツール・ド・フランスで正式デビューしたエモンダは、トレックのラインナップの中で「軽量ロード」にカテゴライズされる。「エアロロード」として位置づけられるマドンや「エンデュランスロード」のドマーネも継続。こうしてトレックが誇る三種の武器が揃った。

なお、プロ選手の中に愛用者も多いマドンは、カーボンモデルの7シリーズとアルミの2シリーズのみがラインナップに残る。今後は「エアロロード」として更なる進化の道を歩むと推測される。

トレックが打ち出した「スマートホイールサイズ」トレックが打ち出した「スマートホイールサイズ」 photo:Kei Tsujiプロジェクトワンはデリバリー期間を短縮プロジェクトワンはデリバリー期間を短縮 photo:Kei Tsuji

ジロでジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)の山岳賞獲得に貢献したマドンジロでジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)の山岳賞獲得に貢献したマドン photo:Kei Tsuji
ホイールサイズ論争が巻き起こっているMTBに関して、トレックはフレームサイズによってホイールサイズが決まる「スマートホイールサイズ」という考えを打ち出した。13.5”と15.5”の2サイズを650B(27.5インチ)、17.5”より大きなサイズを29er(29インチ)とすることでサイズ選択をシンプルなものに。マーリンとXカリバーが同システムを採用している。また、トレックの車種中で最も長い歴史をもつフューエルEXが27.5インチ化し、新たなサスペンションシステム「RE:aktiv(リアクティブ)」を搭載したことは6月にお伝えした通りだ。

ツーリングバイクやシティバイクもさらに充実。試乗した別府史之が「めちゃくちゃ面白い!」と興奮したファットバイクのファーリーシリーズも登場し、会場の注目を集めていた。

ボントレガーのアパレルやアクセサリーもますます充実したものに。中でも超軽量のインテグラルハンドルバーや、別府史之も愛用するBOAシステム搭載のシューズ「XXXロード」の登場は大きなトピック。進化するトレック独自のフィッティングシステムも見逃せないポイントだ。

ファーリーを楽しげにテストする別府史之(トレックファクトリーレーシング)ファーリーを楽しげにテストする別府史之(トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsuji
次ページからはエモンダの開発経緯や詳細、インプレッションをお伝えして行きます。
提供:トレック・ジャパン photo/text:Kei Tsuji 制作:シクロワイアード