9月14日、品川にて行われたグローブライド展示会。新作エンデュランスロードが登場したフォーカスや、ラインアップを刷新したコラテックなど、注目製品目白押しの展示会レポートをお届けします。



東京・品川で開催されたグローブライド展示会東京・品川で開催されたグローブライド展示会
東京での販売店/メディア向けの展示会ラッシュとなった9月14日。AG2Rラモンディアールが駆る「フォーカス」や伝統のイタリアンブランド「ボッテキア」、そして「コラテック」などの正規輸入代理店を務めるグローブライドの展示会もこの日に行われた。会場となったのは品川駅から徒歩6分ほどの「品川シーズンテラス」。全面採光のクリーンな会場に、グローブライドの取り扱うブランドの新製品がずらりと並べられた。

さて、展示会場の入口正面にて大々的に展開されているのはジャーマンブランドのフォーカスだ。昨年、多くのバイクがモデルチェンジを果たした分、今年は少し大人しいのかな?と思っていたが、ところがどっこい完全な新モデルを投入し、その予想を良い意味で裏切ってくれた。

グローブライド西尾さんのオススメはフォーカスの新型エンデュランスモデル PARALANEグローブライド西尾さんのオススメはフォーカスの新型エンデュランスモデル PARALANE PARALANEには専用のフェンダーも用意されるPARALANEには専用のフェンダーも用意される

フォーカスのオールマウンテン JAMフォーカスのオールマウンテン JAM JAMのリアセクションの構造を解説中JAMのリアセクションの構造を解説中


フォーカスは、エンデュランスロードというカテゴリーを超え、高い走破性と軽快感を併せ持つアドベンチャーバイクPARALANE(パラレーン)をデビューさせ、新しい自転車の楽しみ方、ライディングスタイルを提案してくれた。35cまで対応するタイヤクリアランス、安定した制動力を与えられたディスクブレーキや専用フェンダーなどによって、ありとあらゆる路面コンディション、どんな悪天候でもライドの楽しさをスポイルしない性能を与えられている。

他にも、新型のオールマウンテンバイク、JAMの姿も。完全に新設計となるリンクの構造を採用することで、横方向への高い剛性を手に入れ、いついかなる時でもスムースに動くことで、下りでの更なる安定感を実現したエンデューロバイクである。少し複雑なリンク構造だが、実物を見ればその動きも良く理解できる。

また、会場にはマトリックス・パワータグで走る土井雪広選手の姿も。今年よりフォーカスを駆ることとなった土井選手にメインバイクとなるIZALCO MAX(イザルコ・マックス)の印象を聞いてみた。

今年よりフォーカスを駆ることとなった土井選手今年よりフォーカスを駆ることとなった土井選手
「18,000kmほど乗りましたが、細身のフレーム設計に反して剛性が高いのが特長だと感じています。ただ必要以上というわけではなく、前三角が物凄く高剛性で、踏むと硬いのに、細身のフォークとシートステーが上手い具合にしなるため、快適性も高い。乗っていてラクができますし、200km超の長距離のレースですと他のバイクなら肩が凝ってきてしまうのですが、そういったこともありません。また、クセの無いハンドリングも特長ですね。それまでIZALCO MAXに乗ったことが無い人に、いきなりヤビツ峠を下らせても、思い通りに操ることができるはずです。

ピュアレースバイクなのですが、もっと速く走れるようになりたい方の2台目にも最適でしょうし、ロングライドにも良いですね。デザインは地味ですが(笑)、走りは個人的にお気に入り。高校時代から乗ってきたバイクをコレクションしているのですが、IZALCO MAXも是非その中に加えたいですね。スポンサーであることを抜きにしても、1人の自転車好きとしておすすめ出来る1台ですよ。ディスクブレーキ仕様もすごく興味がありますし、是非ジャパンカップの古賀志の下りで走らせてみたいです。」

多くのバイクがモデルチェンジを遂げたコラテック多くのバイクがモデルチェンジを遂げたコラテック
さて、一方でもう一つのドイツブランドであるコラテックはラインアップをほぼ全て入れ替える改革の年に。昨年デビューしたハイエンドモデルCCT EVOから多くのテクノロジーを受け継ぎ、セカンドモデルであるR.T Carbonがフルモデルチェンジ。こなれた価格ながら、最新のスペックと乗り味を持ったバイクとして生まれ変わっている。

また、アルミバイクのシリーズも同時にモデルチェンジしている。ハイエンドアルミモデルであるCORONESは新しいチューブ形状を採用し、より軽く、硬いバイクへと進化している。一方、エントリーグレードに位置するDOLOMITIはカラーラインアップがより豊富に。そして両モデルとも、R.T Carbonと同一のフォークを採用するというのも大きな特徴だ。走りの要とも言える重要なパーツだけに、コラテックがどれだけエントリーグレードを重要視しているのかが窺えるだろう。

このために職人を集めたというボッテキア入魂のクロモリバイク COLUMBUS SPIRITこのために職人を集めたというボッテキア入魂のクロモリバイク COLUMBUS SPIRIT ボッテキアのフラッグシップに設定される新色「RED LAB」ボッテキアのフラッグシップに設定される新色「RED LAB」


イタリアの老舗ブランド、ボッテキアには大きな変更はなかったが、来年からプロコンチネンタルチーム「アンドリーニ・ジョカトーリ」が使用することが決定しており、「RED LAB」と呼ばれる特別なカラーがハイエンドモデルに追加されている。

情熱と意思を象徴する色である赤、エネルギーやスピードを連想させる色であり、ハイエンドモデルの開発にあたって、ボッテキアの持つ熱意を表したスペシャルカラーとして用意されるRED LAB。ちなみに同国のモーターバイクブランド、ドゥカティとおなじ赤とのことで、ドカファンのサイクリストにとってはたまらないのではないだろうか。

ファットやセミファット、グラベルロードタイヤなど、遊び系自転車を支えるラインアップが充実したWTBファットやセミファット、グラベルロードタイヤなど、遊び系自転車を支えるラインアップが充実したWTB 27.5+のセミファットタイヤ TRAILBLAZERとTRAILBOSS27.5+のセミファットタイヤ TRAILBLAZERとTRAILBOSS

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他に、アメリカのコンポーネントブランドWTBからは、市民権を得つつある27.5+のタイヤや、グラベルロードにピッタリな650B×47cのスリックタイヤ、HORAIZONといったアドベンチャーライドにマッチしたタイヤが多数展示され、エンスー達の注目を浴びていた。

またITMやピアソンなど、グローブライドが取り扱う他のブランドについても、様々な新製品が展示され、来場者の注目を集めていた。それぞれの詳細については、今後レビュー記事にて紹介していく予定だ。お楽しみに。

text:Naoki.YASUOKA
photo:Naoki.YASUOKA,Yuya.Yamamoto