国内最高峰の市民レースとして、日本中のホビーレーサーから高い人気を誇る、「ツール・ド・おきなわ」。現在、最長210kmで競われる公道ロードレースの申し込みが始まっている。また、レースと同時に開催される、サイクリング部門についても一緒に紹介しよう。



数々のドラマを生み出してきたツール・ド・おきなわ 写真はチャンピオン210km 数々のドラマを生み出してきたツール・ド・おきなわ 写真はチャンピオン210km  photo:Hideaki TAKAGI
今年で28年目を迎えるツール・ド・おきなわ。平成元年に初開催され、数々のチャンピオンと名勝負を生み出し、日本のロードレースシーズンを締めくくってきた格式あるイベントである。年を重ねるごとに参加者は増加しており、昨年も参加人数の記録を更新。合計で4,593名のサイクリストがやんばる路を駆け抜けた。

多くのサイクリストたちがレースに参加するために、さまざまなカテゴリーが用意される。その中でも最もレベルが高いレースとなるのが、「男子チャンピオンレース」だ。UCIアジアツアー1.2クラスにカテゴライズされる国際レースでもあり、昨年は海外6カ国(オランダ、ドイツ、ニュージーランド、マカオ、香港、台湾)から7つの招待チームが参加した。

同時に女子とジュニアの国際レースも行われる。この2種目に関してはUCIレースではないが、集まる選手のレベルは極めて高い。国内外から有力な選手たちが集まり、国内では貴重な日本勢と海外勢の激しい戦いを見ることが出来るレースとなる。

朝陽を浴びながら本部半島を走る市民210kmのメイン集団朝陽を浴びながら本部半島を走る市民210kmのメイン集団 photo:Hideaki.Takagiホビーレーサーにとって最高の舞台と言われる市民210km 普久川ダムを終え補給所に差し掛かるメイン集団ホビーレーサーにとって最高の舞台と言われる市民210km 普久川ダムを終え補給所に差し掛かるメイン集団 photo:Hideaki.Takagi

東海岸のアップダウンを行く市民140kmのメイン集団東海岸のアップダウンを行く市民140kmのメイン集団 photo:Makoto.AYANO市民210km表彰台 市民レーサー最高の栄誉を勝ち取るのは誰だ?市民210km表彰台 市民レーサー最高の栄誉を勝ち取るのは誰だ? photo:Hideaki.Takagi


プロ選手たちが鎬を削りあう国際レースも素晴らしいが、ツール・ド・おきなわと言えば市民レース。競技団体への登録無しに参加できる市民レースの中ではもっとも格式のある大会であり、「おきなわ」で勝つことは、アマチュアレーサーにとって最高の栄誉とされる。年間のトレーニングをこの大会のために積むサイクリストも数多い、まさに特別なレースなのだ。

国内最長のコースとなる市民レース210Km は「ホビーレーサーの甲子園」と形容され、国内における市民ロードレースの最高峰となる種目。市民レーサーにとっては完走するだけでステイタスとなる過酷なレースとなる。このレースを制した者は市民レーサーの日本チャンピオンと言っても過言ではなく、表彰台の頂点を目指す熱い戦いが今年も展開されるだろう。

また、市民レース部門は個々の力に合わせて参加できるように、4つのクラスが用意されている。それぞれ距離別に、210㎞、140km、100km、50kmと参加者自身の成長と共に参加クラスをレベルアップできるような設定がされている。一つ一つステップアップしていくもよし、一つのカテゴリーで優勝を目指すのもよし、レースへの挑み方は人それぞれ。今年の目標はあなた次第だ。

市民レース210km優勝の高岡亮寛(イナーメ信濃山形)市民レース210km優勝の高岡亮寛(イナーメ信濃山形) photo:Makoto.AYANO市民レース140kmを制した横塚浩平(オーベスト)市民レース140kmを制した横塚浩平(オーベスト) photo:Hideaki TAKAGI


市民レース100kmアンダー39を制した齋藤和輝(タマポタ)市民レース100kmアンダー39を制した齋藤和輝(タマポタ) photo:Hideaki TAKAGI市民レディースレース50kmを制した白崎美由紀(バルバ)市民レディースレース50kmを制した白崎美由紀(バルバ) photo:Hideaki TAKAGI




景色が魅力のサイクリング部門

青い海が魅力のツール・ド・おきなわサイクリング部門青い海が魅力のツール・ド・おきなわサイクリング部門
本島1周サイクリングに新たに登場することとなった海中道路本島1周サイクリングに新たに登場することとなった海中道路 エイドでは沖縄のお菓子「サーターアンダーギー」などのおもてなしエイドでは沖縄のお菓子「サーターアンダーギー」などのおもてなし さて、ここまで紹介したような華やかなレース種目ばかりが注目されがちなツール・ド・おきなわだが、タイムを競わないサイクリング部門もとても充実しているのは意外と知られていない。

特に上級者向けの沖縄本島1周サイクリングは充実のコース設定で、完走時の達成感はレース種目に勝るとも劣らないほど。昨年新たに加わったワルミ大橋と海中道路といった名所を巡りつつ、336kmを2日間で走り切るコースは魅力に溢れた二日間となる。

上・中級者向けとなるやんばるセンチュリーライドは、沖縄の北東部であるやんばるの市町村(名護市、本部町、今帰仁村、大宜味村、国頭村、東村)を一日で走りきるロングライド。アップダウンが続くこのコースはレース種目で使われるコースの多くを通ることとなる。まさに沖縄で最も過酷で、大自然を満喫できる素晴らしいサイクリングコースだ。

中級者向けとなるチャレンジサイクリング100kmコースは名護市から東海岸線を南下し、阪神タイガースの春季キャンプが開催される宜野座村、タコライス世界一の町金武町、そして美しい海の恩納村を周遊するサイクリング。適度なアップダウンもあり、ダイナミックな走り応えのあるコースとなっている。

そこまで走り切る自信のない初心者や、家族連れなどにオススメなのが沖縄随一の西海岸を誇る恩納村の海岸線を走る恩納村ファミリーサイクリング。コース全体がフラットになっており、多くのサイクリング種目の中でも走りやすさが特徴で、脚力を問わず自転車で沖縄を満喫できる種目となっている。他にも、本島を離れ、日帰りで伊江島を走る伊江島ファミリーサイクリングや、1泊2日で島を満喫出来る伊是名島(いぜなしま)サイクリングなども用意される。

可愛い「キジムナー」の仮装をした子供たちが応援してくれる可愛い「キジムナー」の仮装をした子供たちが応援してくれる 本島一周サイクリングを走る参加者たち。台湾からの参加者も多い本島一周サイクリングを走る参加者たち。台湾からの参加者も多い


やんばる地方のアップダウンはなかなか手ごわい!やんばる地方のアップダウンはなかなか手ごわい! 仲間で一緒に走るオキナワサイクリングは最高!仲間で一緒に走るオキナワサイクリングは最高!




現在申込受付中!人気種目は早めの申し込みが吉

押しも押されぬ人気大会であるツール・ド・おきなわだが、今年もすでに申し込みが始まっている。特に人気が高い100kmの部などは早めに定員に達してしまう可能性が高い。オーバー40の部は既にキャンセル待ちとなっている。他の種目も早々に埋まることが予想されるため、早めに申し込みを済ませておいた方が良いだろう。エントリーはスポーツエントリー(レース種目)スポーツエントリー(サイクリング種目)や電話(0570-550-846)およびFAX(0120-37-8434)、Famiポート、沖縄県内のサイクルショップ、事務局窓口で受け付けている。詳しくは大会サイト内エントリーページを参照のこと。

なお沖縄までの航空機便と宿については、事務局から参加者に対して特別割引運賃の航空便と大会推薦のホテル(リゾートホテルからビジネスホテルまで各ランク別)や民宿、そして大会特別料金で利用できるレンタカーなどが案内され、割安に申し込むことができる。

ツール・ド・おきなわ公式 大会紹介動画(2014年大会より)

ツール・ド・おきなわ紹介動画

ツール・ド・おきなわ紹介動画!!ツール・ド・おきなわ大会の開催地及びコースなどを紹介しています。映像は主に2014大会の映像です!やんばるの風をぜひ感じて下さい。

Posted by ツール・ド・おきなわ on 2015年9月17日


第28回ツール・ド・おきなわ
開催日:2016年11月12日(土)・13日(日)
エントリー期間:2016年8月1日(月)12:00(正午)~9月30日(金)17:00
種目:国際ロードレース(男子、女子、ジュニア)、市民ロードレース(210㎞、140km、100km、50km)、サイクリング部門(沖縄本島1周サイクリング、チャレンジサイクリング、恩納村ファミリーサイクリング、伊江島ファミリーサイクリング、伊是名島サイクリング)
主催:特定非営利活動法人 ツール・ド・おきなわ協会、北部広域市町村圏事務組合、公益財団法人 日本自転車競技連盟