2009年2月のオープン発表以来、自転車界のみならず一般メディアからも期待の声が寄せられた総合サイクリングステーション「シクロパビリオン」。日本最強のプロサイクリングチーム「エキップアサダ」が運営することでも注目を集めるこの施設が、3月14日のホワイトデーに満を持してオープンした。

ユニークなシクロパビリオンの看板ユニークなシクロパビリオンの看板 埼玉県西部の東松山は東武東上線「森林公園」駅を最寄りとするこの「シクロパビリオン」。プロサイクリングチーム=自転車の専門家集団が運営しているため、自転車に乗る事の「全て」を提供する施設という。施設周辺には文字通り無限のサイクリングコースに恵まれた比企(ひき)丘陵や、秩父、奥武蔵グリーンラインがあり、関東圏のサイクリストに日帰りサイクリングを提案してゆく。

シャワーや、更衣室&ロッカー、レンタサイクルサービス、そしてメカに詳しいスタッフが常駐するため、全くの初心者である子供連れのご家族や、女性サイクリストが手ぶらで訪れてもサイクリングが楽しめるとのことだ。

今までありそうでなかった日本初の総合サイクリングステーション、ここではそのオープニングとなった3月14日の様子をご紹介しよう。

欧州発、日本初の総合サイクリングステーション「シクロパビリオン」



シクロパビリオン代表の浅田顕氏、館長の「こ~ぢ」氏シクロパビリオン代表の浅田顕氏、館長の「こ~ぢ」氏 3月14日12時にスタートしたオープニングセレモニーは、「シクロパビリオン」の運営会社である株式会社シクリズムジャポン代表の浅田顕(あさだ・あきら)氏による施設説明で幕を開けた。元日本代表のプロ選手であり、現在日本最強のプロサイクリングチーム「EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン」の代表も務める浅田氏は「シクロパビリオン」をこう説明する。

『このシクロパビリオンは「豊富なサイクリング環境」、「ヨーロッパで活躍するプロチームのノウハウ」、「幅広いサイクリストのニーズに応える周辺施設」の3つを融合させ、さまざまなイベントサービスを提供する総合サイクリングステーションです。日本には今までレンタサイクルや、ライディングレッスン、走行イベント、サイクリングコースそれぞれ単体のものはありましたが、これらが一堂に会して提供される施設は存在しなかったのが実情であり、このタイプの施設として日本初となります。
世界でレースを戦い、各国の自転車文化を目の当たりにし、結論として日本の自転車文化発信基地が必要だと考えた「エキップアサダ」は、日本の皆様へ「シクロパビリオン」を通して新しいサイクルライフを提案致します。』

浅田顥代表から紹介された施設の詳細は下記の通りだ。

・レンタサイクル:子供用、女性用、男性用(有料)
・サイクリングコース(公道):50通りを優に越す、初心者からプロ選手までが満足出来るサイクリングコースの数々。 ・サロン「ル・サロン」:ミーティングスペース、自転車文庫、カフェコーナー ・ロッカールーム:ロッカー30台、シャワールーム1室 ・セルフメンテナンススペース:簡易工具、ポンプ、チェーンオイル利用可能
・トレーニングスペース:固定ローラー、3本ローラー、バランスボール、ストレッチマット
・マイバイクストレージ:30台収納大型コンテナルーム(有料)
・ストアー:オフィシャルグッズ、メンテナンス用品の販売
・パーキング:車15台収容のパーキング

これだけのものが揃っていると言う事は、全くの手ぶらで来場してもサイクリングが楽しめると言う事だ。

首都圏から1時間弱の立地のため、今後多くの来場者が見込まれることが予想され、日本のサイクリング/自転車文化にとっての発信基地となる予感がした。

リラックススペース「ル・サロン」



「シクロパビリオン」の受付練は歓談、休憩スペースとなっており、名前は「ル・サロン」。フランスで活躍するエキップアサダらしい命名だ。自由に飲めるドリンクや、ビデオ映像、ソファ、自転車文庫が完備されており、サイクリングの前後にリラックスしながら休めるスペースになっている。来場している他のサイクリストとのふれあい、「ちゃり友」?になって一緒に走りに行く、なんて事も多いに今後行われる予感がした。

「ル・サロン」内の装飾もフランスから仕入れたアンティーク調のポスターや、グッズ、レア雑誌等、さりげなくお宝アイテムが飾られており、来場者を飽きさせない。運営母体のプロサイクリングチーム「エキップアサダ」のチームグッズも販売されており、ご家族連れが目立ったオープン当日は、キッズ用の「エキップアサダ」ジャージを買ってゆくお父さんお母さん方が多く見受けられたのが印象的だ。

多目的スペース”レスパス”


300平米の敷地面積を誇る屋内型多目的スペース「レスパス」300平米の敷地面積を誇る屋内型多目的スペース「レスパス」 「シクロパビリオン」で圧巻なのは、300平米の敷地面積を誇る屋内型多目的スペース「レスパス」の存在だ。フランス語で“スペース”を意味する「エスパス」は、2トントラック4台程度が余裕で収まってしまうほどの立派なもの。この中には週末ライダーの自転車を保管し施設からサイクリングをスタートしたいサイクリストのための「マイバイクストレージ」(コンテナボックス)や、自由に使える工具が揃ったセルフメンテナンススペース、そしてレンタサイクルが収納されている。雨天時もトレーニングや講習が行えるスペースとして今後も注目したい施設である。

レンタルバイクも大人気


レンタサイクルの説明をする浅田顕氏レンタサイクルの説明をする浅田顕氏 サイクリング施設に欠かせないレンタルバイクももちろん常備。大人用、女性用、子供用のスポーツバイクが用意されており、プロサイクリングチームが運営している事もありメンテナンスも完璧な出来映え。万一のメカトラブルにも即対応可能とのこと。オープニング日には早速手ぶらで訪れるご家族連れのサイクリストが見られたが、レンタルサイクルに大満足でサイクリングを楽しんでいた。

シャワー&更衣室も完備。女性サイクリストにも安心


女性の来場者も多く見込んでいる施設という事で、女性用更衣室、トイレ、ロッカーも用意されている。

施設の館長=インストラクターは元プロ選手


館長の「こ~ぢ」と訪れた子供館長の「こ~ぢ」と訪れた子供 この施設の館長=インストラクターは、元日本を代表するプロサイクリストであり、現サイクルライフプロデューサーである「こ~ぢ」こと相沢康司氏。現役時代はフランス、アジア各地のレースで優勝。幅広いファンサービスや、得意の?ハーモニカの演奏で日本のみならずフランス、アジアで大人気を博した名選手である。今後「シクロパビリオン」にはこ~ぢ氏が常駐、プロ生活で培ったノウハウや、ファンサービスのスキル?をフルに活用し、サイクリング文化の普及に一役買うことになった。

こ~ぢ氏によると「近年、自転車ブームといわれ久しく、飛ぶ鳥を落とす勢いで自転車が売れています。特に初心者の方々が面白そうだ!と思いサイクリングの世界のドアを叩いてくださっていますが、その皆さんを受け入れる受け皿がまだ日本には無かったんですね。これから長期的に自転車文化を育てて行くには、新しくサイクリングを始めた方々が安心して自転車の楽しさを発見出来る「シクロパビリオン」は理想的な施設だと思います。私、館長こ~ぢが誠意を込めて対応しますので、お友達、ご家族をお誘いの上どうぞお気軽に訪れて見てくださいね!」

随時イベント開催


今後、毎週のようにサイクリングイベントが開催されるとの事で、ここではそのうちの数例を紹介。以下のような企画が予定されている。
「いちご狩りサイクリング」 「女性サイクリストで走ろう!」 「春のお花見サイクリング」 「夏は涼しい山頂まで登ろう!ライド」
また雨天時であっても、多目的スペース「レスパス」を利用して、スポーツストレッチ教室やローラー代を使用したイベントが用意されており、天気に関わらず来場者を楽しませるイベントが催されているそうだ。 さらに今後は、元一流プロサイクリストであるこ~ぢによる「中級者&上級者向け講習会」も開催される。

オープニング日のサイクリングイベント


こーぢ氏先導でサイクリングに出発こーぢ氏先導でサイクリングに出発 雨天気味の天候ながら、多くの来場者や雑誌/TV局などの報道陣の取材に恵まれた「シクロパビリオン」オープニングイベント。東松山市を拠点とするミュージックバンド「リバース」による演奏や、自転車王国ベルギー名物のワッフル屋台などで大いに賑わった。そしてオープニング日のメインイベントとして行われたサイクリングでは、「シクロパビリオン」から15km程の場所にある、和紙の里として知られる小川町への往復サイクリングを皆で楽しんだ。 15人程の一般サイクリスト達が「シクロパビリオン」代表であり元プロ選手の浅田顥氏、館長であるこ~ぢ氏先導のもと、バンドのド派手な送迎曲を合図に一斉に「シクロパビリオン」をスタート。梅が咲き乱れる穏やかな山や川に囲まれた大自然のコースでのんびりとサイクリングを楽しんだ。

あの「ツール・ド・フランス」のサポートでおなじみの黄色いMAVICカーも、今回参加のサイクリストをサポートすべく特別参加しており、サンデーライダー達の気分を多いに盛り上げた。参加サイクリストをサポートする「シクロパビリオン」スタッフも一緒にサイクリングに帯同し、大人数で走ることが初めてのご家族連れや、女性サイクリストたちが非常に満足の笑顔でイベントを満喫していたのが印象的であった。

サイクリングの新時代を予感させる「シクロパビリオン」


「シクロパビリオン」のオープンに立ち会い実感させられたのは、日本の自転車文化が新たな上のステージに上がったのだという事だ。久しく自転車ブームと云われ、自転車の数は増えたもののサイクリストのレベルを上げることや、楽しく安全に走る提案を行うムーブメントや施設というものが存在していなかった。それを無くしては、現在加熱している自転車ブームも一過性のものとして終わってしまう危険性を感じる方々も多くいる。それに対するプロサイクリングチーム「エキップアサダ」による究極の返答が、この「シクロパビリオン」なのではないだろうか。是非皆様も冷やかし半分でも良いので、訪問して体験してみて欲しい。そこには日本自転車文化の未来が待っている。

シクロパビリオンの外観シクロパビリオンの外観


シクロパビリオン基本情報


【施設情報】
★施設名:「シクロパビリオン」
★館長:こ~ぢ(サイクルライフ・プロデューサー)
★講師:浅田 顕(元プロロードレーサー、ゼネラルマネージャー)
★特別講師:エキップアサダ・プロ選手、スタッフ他
★運営:株式会社シクリズムジャポン
★所在地及びお問い合わせ先:
 〒355-0071
 埼玉県東松山市新郷442-4
 TEL : 0493-59-8400
 FAX : 0493-24-5547
 E-mail : [email protected]
★営業時間:
・毎週水曜・土曜・日曜、及び祭日の9:00~18:00 
・月曜・火曜・木曜・金曜は予約営業(マイバイクストレージの出入庫は随時受付)
★アクセス:関越自動車道東松山インターより3㎞、東武東上線森林公園駅南口より2.5㎞

【サービス内容】
★基本サービス:
・基本施設のご利用
・15台収容の駐車場ご利用
・東武東上線森林公園駅までの送迎
 【料金体系】
 (1)会員料金
  事務手数料:年額2,000円(ファンクラブ会員特典が付帯します)
  月額:2,000円(年間一括お支払いの場合20,000円)
 (2)ビジター料金
  1日1名様あたり1,000円(ご利用時に記名をお願いします)
★オプションサービス: 
・マイバイクストレージ:3,000円(1台/月額)※バイクレンタルガレージサービス
・レンタルクロスバイク:2,000円(1日/ヘルメット付き)
・レンタルジュニアバイク:無料(小学生以下、1日/ヘルメット付き)
・メンテナンスサービス:詳細は後日発表
★イベントトサービス:
イベントスケジュール紹介ページ:
http://www.cyclisme-japon.net/modules/eguide/
・イベント開催(お客様のご要望に応じてカスタマイズ致します)
 【参加料金】
 (1)会員:2,000円~(1名様)
 (2)ビジター:3,000円~(1名様、基本施設のご利用料金を含む)

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