東京・埼玉の境界にある村山貯水池、通称「多摩湖」の堤体強化工事が4月3日(金)に完成し、湖を望む堰堤が開通した。これにより南北に途切れていたサイクリングロードも開通した。

広々とした多摩湖堰堤 もちろん自転車で通行できる広々とした多摩湖堰堤 もちろん自転車で通行できる 写真 綾野 真

湖畔広場から多摩湖堰堤を望む湖畔広場から多摩湖堰堤を望む 写真 綾野 真東京都東大和市清水にある多摩湖と、隣接する狭山湖(埼玉県所沢市)は、東京都西部の自然が豊かに残った地域として週末サイクリストの憩いの場となっている。

このたび2003年から続いていた堰堤強化工事が終わり、新たな堰堤が開通。狭山公園の桜の広場や堰堤通路の南北の広場も立ち入りできなくなっていたが、4月3日に開通。週末の4、5日は花見客と散歩客でにぎわった。

堰堤から望める村山貯水池第一取水塔。「日本で一番美しい取水塔」と呼ばれる堰堤から望める村山貯水池第一取水塔。「日本で一番美しい取水塔」と呼ばれる 写真 綾野 真堰堤から望める村山貯水池第一取水塔は、「日本で一番美しい取水塔」と言われる大正14年の建設。ネオ・ルネッサンス様式の煉瓦造りの丸いドーム状の屋根が特徴。土木学会の「日本の近代土木遺産~現存する重要な土木構造物2000選 」に選定されている。水を抜かれていた湖も再び青さを取り戻しつつある。

多摩湖サイクリングロードは小金井市方面まで続く多摩湖サイクリングロードは小金井市方面まで続く 写真 綾野 真堰堤が開通したことで、南北に途切れていた多摩湖畔外周のサイクリングロードもつながり、周辺のサイクリング散走がより一層楽しめることになった。

付近には「西武遊園地」「西武ドーム」などの大規模施設があり、また狭山湖側とあわせ、市民が森を買い上げた自然保護地域、通称「トトロの森」が点在するため、サイクリング、ハイキングにピッタリの地域が残っている。都下より数日桜の満開日が遅いこのエリアでは今が花見の最盛期だ。

photo&text:綾野 真